デジタルオーディオテープ(DAT)はデジタルで音楽を記録できるR-DAT(Rotaly head Digital Audio Taperecorder)方式によるハイクオリティオーディオテープだ。
(ダットとも呼ばれる)

CDなら音質の劣化なしにまるまる記録でき、アナログ入力ならそれ以上のフォーマット(音質)で記録再生できる、かつては夢の録音メディアと呼ばれた。

これは現在でも通用するクオリティではあるが、如何せん普及してないので民生用としては絶滅危惧種だ。
(プロのレコーディング現場においてもHDDに置き換えられているが)

あまりに簡単にCDのコピーができてしまうので、ハードにてコピー制限がかけられるほどの高音質。
著作権保護の観点から当初はデジタル(CD)-デジタル(DAT)の直接録音ができなかった。
つまりデジタル(CD)-アナログ(DA/AD変換)-デジタル(DAT)がDATの始まりだった。

カセットテープの約半分のサイズ、高速頭出し、タイムコードの記録など、デジタルテープとしてのスタンダードとなった。

とはいえ、HDDやメモリ記録が主流の現在ではいちいちメディアへ記録することを煩わしいと感じるのもこれまた時代の流れだ。

SONY DT-46R
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パッケージがとても美しい。
デジタル時代の幕開けを象徴するかのような、ドットで表現された"DIGITAL"の文字が印象的。

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テープ本体
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ビデオテープのミニチュア版のようだが意外と地味だ。

ブルーで印字されたDATのロゴはいかにもソニーらしい。

写真の46分テープだとテープの量は本当にわずかだ。
カセットなら46分で約130mに対しDATは約30mといった計算になる。
これでカセットどころかCDと同等の音が記録できると思うと改めて感心する。

中を見てみる。
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テープ自体はカートリッジの中に収められており、カセットのように露出していない。
ここらへんもビデオテープと同じだ。
リーダーテープも一応付いている。
ちなみに磁性体はメタル磁性体である。

別記事の「Super Metal Master」もDATテープを使用しているのでテープ素材自体は
アナログカセットと同じだ。

カセットと違いテープ素材によるグレード分けはなく、デジタルの世界は音質の違いがわかりにくいとうこともあり、DATテープのラインナップは非常に少ないものであった。