さくの家電のーと

オーディオ、音楽、家電全般に関する備忘録ブログ

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元オーディオ小僧 MD保管の流儀

以前、CDにカバーをつけることでCDをいつまでも美しい状態で保管する記事を書いた。

元オーディオ小僧 CD保管の流儀 その1
元オーディオ小僧 CD保管の流儀 その2

これは、CDのプラケース(紙ジャケット含む)自体を傷などから保護するだけでなく、帯を見せる保管ができることが最大のメリットだ。

CDのケース形状に応じたカバーもいくつか市販されているので一定数の需要はあるわけだ。
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しかし、オーディオ歴が長いとCD以外にも多くのメディアと接することとなる。

そのひとつに1990年代の「MD(ミニディスク)」がある。


音楽入りMD(再生専用MD)について
MDを録音に使ったことがある人は多いだろう。

しかし音楽入りのMDを好んで購入した人はかなり少ないはずだ。

その理由は、当時はCDが一般的なマスター音源であったからだ。
MDは圧縮されたCDより音が悪いメディアという認識が全ての人にあったかはわからないが、少なくともわざわざMDで買うメリットは少なかったと思う。

ソニーからは多くのMDが発売されていたが、どのレコード会社も発売していたわけではなく、さらに過去作品にまで遡りMD化していたわけではないのでラインナップそのものが少ない。
なんでもMDで聴けたわけではなく、MDど真ん中の時代にリリースされたタイトルに限られる。
だからわざわざMDでアルバムを揃えるには不安があったことは否めない。


録音メディアとしてのMD
そもそもMDは録音するためのメディアというイメージが強く、かつてのカセットテープのような位置づけであった。
レコード全盛の時代、レコードとカセットでアルバムが発売されていたらレコードを選ぶ人が多かったのと同じで、CDとMDならCDを選ぶのが当然の流れであろう。
しかもCDはレコードと違い、ポータブルプレーヤーで外でも聴くことができたので「ポータブルはMDで」という使い分けの意味はなかったのだ。
(もちろんCDよりもコンパクトであるというメリットはある)

また、CDとMDは価格も同じだったのでそれなら音が良いCDの方を選ぶのはごく自然なことだ。
さらにMDよりもCDの方が断然普及しており、録音にはカセットを継続使用していたならなおのことMDはなくても全く不便はないという状況となる。
この時はまだ録音メディアとしてのカセットテープは使われていたのだ。

そう考えるとMDは100%カセットの代替とはなり得なかったので失敗したという見方もあるが、それは言い過ぎである。
MDのインフラは十分用意され、カセットの代わりとして役割を担うだけの下地はできていたからだ。
大きく普及はしなかったが、概ね成功という方が近い。
ハードやソフトの充実度を見れば失敗したと一言で片づけるには無理があるのだ。
MDに移行せずカセットを録音媒体として使い続けた人々からすればそう見えるだろうが、移行した者としてはカセット以上に便利で何不自由なく使えたので意見が割れるのも無理はない。

別の記事に書いたが本当に失敗したのはDCCである。
悲運の規格 DCC Panasonic RT-Dシリーズ DEGITAL ZETAS


さて、当時のオレは音楽入りMDはCDとの音の比較のため、ネタとして1枚買ったにとどまる。
(買ったのは松田聖子のBible Ⅲ)
録音レートを同じにして自分でCD→MDに録音すれば音楽入りMDと大して音質に変わりはないだろうとは思ったが、厳密には音楽入りMDのソースはCDでなくスタジオのマスターテープであり、違いがないともいいきれない。
また、ディスク素材や再生機のピックアップも再生専用と録音用とでは若干異なり、違いは出てくるはずだ。
(結果明確な違いはよくわからなかったが)
結局、当時はMDはカーステや通勤用のMDウォークマン用の音源として、CDからコピーして使うことがメインだった。
オレは完全にカセットの代わりにMDを使っていたのだ。

そんなわけで、音楽入りMDはその希少性から今では高値で取引されることが多く、
コレクション的要素が強いレアな音楽メディアとなっている。

オレも現在何十枚も持っているわけではないので、数が少ない分しっかり保管したいと思ったわけだ。


MDにもカバーを
問題はMD専用と銘打ったカバーが市販されていないことにある。
となれば、なにか代替品を考えなければならない。

そこでまずは音楽入りMDの形状から見ていくことにする。
録音用のMDは多くの人々が知るところであるが、音楽入りMDが当時どのように販売されていたかを知る人は少ないだろう。

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参考:松田聖子「DIAMOND EXPRESSION」

サイズ
縦横:97mm×97mm
厚さ:12mm(1枚組)、24mm(2枚組)

録音用MD(右)と比較すると、全然大きい。
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これは、SONY MD2000やTDK XA PROなどに使われた高級MDのケースと同等だ。
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SONY MD2000

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TDK XA PRO

中身はCDよりさらに小さい歌詞カードが封入されているが、CDと異なるのはジャケットが別にあること。
CDは歌詞カードがジャケットを兼用するのが一般的だ。
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しかし、逆に裏面にはジャケットがなく、帯がその役割を担うことになる。
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裏ジャケットは帯側にあるが、開封後は帯を保管ができないのが欠点。
開封後の帯のやりばのなさはカバーをつける以外解決策がないことになる。

これは以前記事にしたCBSソニーの特殊形状スリムケースの帯と全く同じ問題だ。
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松田聖子 特殊形状スリムケースCDシリーズ

よってカバーをつける意義は大きい。

また、音楽入りMDは基本的に2枚組の収納ケースが存在せず、1枚ものを2つつけることで2枚組としていた。
(倉木麻衣のオールマイベスト等、一部例外もあり)
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参考:2枚組MDの松田聖子「bible」

ケースの構造はCDケースの名称を借りるなら、リッド+トレイ(ボトム)の2ピース構成となる。
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MD本体はトレイの留め具に固定される。
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この
トレイのホールド部の強度は弱く、下の写真のように一か所でも破損するとMDが固定できなくなるので扱いには注意が必要。
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CDのように、交換用ケースが市販されていないため、破損すると替えがきかないのは辛い。
よってカバーをつけて保護したいという気持ちはより強くなる。

収納カバーの選定と加工
専用カバーは存在しないので、自分で作るしかない。

ネットで検索すると様々なサイズのビニールカバーを見つけることができる。
それらのカバーから最適なものを選ばなければならない。

当然MD用などないので、マチ(奥行)を考慮した横幅を算出する。

MDの横幅は97mmで厚さとなるマチは12mm。
つまりカバーの横幅は109mm必要ということになる。
(ちなみに高さ方向は余るので考慮不要)

そこで選んだのはこれ。

シモジマ クリスタルパック T-11-16
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横幅110mmでちょうどいいのがあった。
糊付きだが上部は使わない。

MDを入れてみる。
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ストレスなく入り、ぴったり。

ここからは少々加工が必要。

縦方向の余分な部分を切り取るのだ。
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まずはマーカーなどで印をつける。
ここで底部のマチは縦方向でまかなうので必ずきっちり下までMDを入れた状態にする。

MDを一旦取り出し、余分な部分をカッターで切り取る。
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MDを入れて確認。
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最後にマチで出た余分な角が発生するのでこれを切り取る。
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これでカバーはよりMDにフィットすることになる。
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ちなみに市販のCDカバーもここは切り取られている。

次は2枚組のMD。
MDの横幅は97mmで厚みとなるマチは24mm。
つまり横幅は121mm必要ということになる。
そこで選んだのはこれ。

シモジマ クリスタルパック T-13-24
t13

最初、横幅120mmのT-12-23.5で試したがピッタリすぎてこれはだめだった。
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↑T-12-23.5は途中で止まってこれ以上入らない・・・

T-13-24にMDを収納してみる。
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やはり大きすぎた感があるが余裕がないよりはいい。
(CD同様、帯ごと収納するとなるとカバーに余裕がないと収納に手間取る)
とはいえ、もうワンサイズ小さいものがあればベストだ。

あとは同じく縦方向とマチの角を切り取って終わり。
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残念なのは両方とも若干ビニールの厚みが薄かったこと。
まぁ裸で保管するよりはるかにましで、ケースの保護と帯の収納という目的は達成できた。


あとがき
オレはMDというメディアが好きである。
現役で、という話ならカセットよりMDを使った期間の方が長かったからというのもある。
MDウォークマンもたくさん使ってきた。

そんなMDも今ではネオクラシックな音楽メディアといえる。

昨今、レコードやカセットが再び注目されるようになり、新譜の発売からプレーヤーの発売とこれから始めても当時と遜色ない環境が準備されている。

ではMDにもそんな時代がくるのかと問われればそれはないだろう。

理由は、世界的に普及しなかったメディアであり(海外はDCC)、日本でさえ完全普及とはいかなかったので回顧して懐かしむ人も圧倒的に少ない。

さらにデジタルメディアとなればノスタルジーという言葉も似つかわしくない。
なおかつ圧縮されてCDより音が悪いとなると復活させる意味がない。
MDの音を聴きたいのであれば、現代のウォークマンでATRAC録音すれば再現もできる。

レコードやカセットはアナログだからこそ復権する意義があったのだ。

また、MDはオーディオの観点から見てもやや中途半端な存在といえる。
つまりアナログと本格的なデジタル時代へのつなぎであったということだ。

そうはいってもMDは一時代を築いた重要なメディアであることに変わりはない。

オレはMDがあったおかげでカセットよりも充実したミュージックライフを楽しむことができた。

当時MDを使った人にしてみれば人生の大切な思い出の一部なのだ。

MDの記事をひとつでも多く書き残すことで、願わくば人々の記憶からMDを消さないことに貢献できればと思う。

浅香唯 レコード(オリジナルアルバム+)

浅香唯は80年代を代表するスーパーアイドルのひとり。

オレにとっては聖子や明菜がお姉さん的存在だったのに対し、より同年代に近い同級生的アイドルになってくる。
つまり浅香唯は聖子や明菜を聴いて少なからず憧れがあっての次世代のアイドルということになる。
そうなると聖子・明菜とはまた違ったアイドル像となり、勝手に身近に感じて親近感もわいてくるのだ。

いくら身近だといっても現在の某アイドルグループのように簡単に会えたり、握手したりなんてことはできるはずもない。
その代わり、テレビやラジオへの露出は非常に多く、無意識でも見聞きする機会は多かったので世間への認知度は世代問わず今では考えられないほど高かった。

現代でもちょこちょこメディアに顔を出す彼女は我々にとってはありがたい。
彼女を目にするたび、あの時の気持ちを思い出し、あの時にタイムスリップすることができるのだ。
そしてメディアへの露出具合も実はちょうどよかったりする。

例えば、聖子はアイドル界のキング的存在で、歌手としての活動は現代も精力的に行っている。
いつの時代も聖子は圧倒的な存在感でアピールしてくる。
それゆえファン層の移り変わりも激しい。
80年代の聖子を支えたのは圧倒的に男性ファン。
ライブ会場の様子を見ればわかるが、現代に至るまでに熱狂的なファンはどちらかというと女性の方にシフトしているようだ。
(正直男性ファンとしては寂しい思いがある)
やがて聖子自身が作詞するようになると男性ファン向けというより聖子と同年代の女性が共感できるようなものが多くなった。
なのでオレも含めて現代の男性ファンは、自分が支えたと思っている80年~90年代の彼女だからこそ今も支持しているところが少なからずあると思う。

そんなことを考えていたら、じゃあ浅香唯のファンってどうなのとなる。
オレが思うに今でも当時からの男性ファンが圧倒的に多いはずだ。
聖子に比べれば様々な面で活動に違いがあるからだ。
浅香唯に新規のファンがつくことがあってもそれは男性ファンではないだろうか。
浅香唯は当時のオレたちの浅香唯のままという感覚なのである。

そして浅香唯を語る上で絶対に外せないのは「スケバン刑事Ⅲ 少女忍法帖伝奇」というテレビドラマだ。
当時「スケバン刑事」は社会現象となるほどの大ヒット人気ドラマシリーズだ。
初代は斉藤由貴、二代目は南野陽子、で三代目が浅香唯で三部作となる。
(3人とも好きだった)
全てのシリーズがインパクト大だが、オレにとって三作目の「風間三姉妹」の存在は大きく、忘れられないものとなった。
風間三姉妹とは劇中の登場人物「風間唯(浅香唯)」「風間結花(大西結花)」「風間由真(中村由真)」の三姉妹による架空ユニットであり、ドラマの主題歌のひとつ「Remember」を歌い、当時大ヒットした。
ドラマ終了後もこの3人で活動する機会も多く、現代でも彼女たちは仲良しのようである。

浅香唯の名が全国に知れ渡るきっかけとなったスケバン刑事であるが、アイドルとしてはやはり曲がヒットしなければならない。
デビューシングルから5作目まではふるわなかったが、6作目の「STAR」からの勢いは凄まじかった。
10作目「C-Girl」がオレの中での最高の浅香唯である。
風間三姉妹「Remember」と「C-Girl」は未だよく聴く浅香唯のシングル曲なのだ。

80年代はアイドルが多すぎて一人に集中できなかったので、やや偏った1ファンであったオレ。
浅香唯のレコードは当時ダビングに頼り一枚も買えていないのがオレの負い目だ。


ただ現代は当時もの含め、新作、リマスターも揃えているので許してほしい。
筋金入りのファンの方ほど浅香唯の知識はないが、愛する気持ちは変わらないと思っている。
重要なのは過去だけでなく現代も支持しているかだと思う。

それでは当時肌で感じた彼女のアルバムを簡単に振り返っていきたい。

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浅香唯のオリジナルアルバムのうち、レコードで発売されたのは全部で6枚。
デビューがレコード終焉期に近かったのでこれだけしかない。
(レーベル的にはハミングバード時代のみ)
少ないのでここではレコード時代に発売された唯一のベストアルバム「Present」も含めた計7枚を見ていきたい。

さて、浅香唯をレコードでコレクションする場合、コンプリートは容易である。
レコードとして最後の1989年発売分は球数が少ないとはいえ、分母が大きいのでそれほど苦労はしないだろう。
また、中古といってもレコード終焉期に近く、程度がいいものが多い傾向にある。
痛みの少ない美しいジャケットを手にすると当時のことが昨日のように思い出される。
(といっても当時はレコードは買ってないが)

オレが思う浅香唯の魅力はクセがなく聴きやすい声なのに個性もあるというところだ。
聖子や明菜は言ってみればかなりクセが強い。
それゆえ好き嫌いが分かれるという部分もあるが浅香唯の声は心地よくてすっと入ってくる。
身構えることなく気楽に聴ける感覚だ。
とはいえ歌唱のテクニックは一流かつ安定しており、正直今のアイドルと比べることはできない。
ライブを見ればわかるが圧倒的な声量を持ち、一瞬本田美奈子を彷彿とさせる部分もあるほど。

それでは個別に見ていこう。


Crystal Eyes(クリスタル・アイズ)
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発売日:1986年2月21日
価格:2,800円
品番:28HB-11
レーベル:ハミングバード
キャッチコピー:なし

A面
1.その気☆不思議
2.ヤッパシ・・・H!
3.ふたりのMoon River
4.星のマリーナ
5.あぶないサタデイ・ナイト

B面
1.恋愛ヤンチャ娘
2.ピンクの結晶(クリスタル)
3.サヨナラDecember
4.渚のセカンド・デイト
5.夏少女

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スタイリストさんに髪型を整えてもらっているようなメイキング的裏ジャケ。
半透明の帯が美しいがこれ破れやすい。

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ポートレートは3枚で1枚(一番右)は歌詞カード兼になっている。

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オレはこのハミングバードのロゴと響きが好きだった。

ドラマ「スケバン刑事Ⅲ」でブレイクする少し前にリリースされたデビューアルバム。

シングルから4曲も収録されるもヒットしてないのでアルバムの売り上げに貢献することはなかったようだ。
そもそもアルバム用の新曲が6曲しかないというのはシングルを買ったファンからするとアルバムとしてのお得感がない。

ちなみにこれに近い時期の聖子のアルバムは13th「SUPREME」、明菜は9th「不思議」と強力な名盤がライバルだ。
この頃の2トップアイドルはさらに円熟味を増し、アルバムの完成度も尋常ではない中での戦いはさぞ厳しかっただろう。

レコードはまだかろうじて襷帯付きの王道スタイル。
ジャケ写もアイドルのデビュー時定番の顔どアップでフレッシュな印象を受ける。
まだキャラクターが定まっていない頃でやらされてる感があるのがまたいい。
KYON2のデビュー時も同じ感じだったがそれより野暮ったさが少なく洗練されている。

内容については初期シングルが多くを占めるも、ヒットしてないのでアルバムの構成を邪魔するというほどではない気もする。
ボーカルはまだあどけなさが残る初々しい歌声で普通ではあるが決して下手ではない。
すでにただモノではない感を垣間見ることができるアルバムだ。
シングル曲を多く使いながらも無難にまとめており、アルバムの流れもかろうじてよい。
レコードの時代らしく、前半から後半への緩急の付け方が王道パターンなのがうれしい。
個人的にはB面の流れが好きであるが、シングル曲「夏少女」を最後にもってきたことでアルバムのエンディング感がなく終わるのがちょっともったいなく思う。


Star Light(スター・ライツ)
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発売日:1987年2月28日
価格:2,800円
品番:28HB-16
レーベル:ハミングバード
キャッチコピー:ビッグヒット”10月のクリスマス”をふくむ、輝く瞳のユイ待望の2nd・Album !!

A面
1.WEEKEND GIRLS
2.星空のディスコティック~Dancin on the Street~
3.10月のクリスマス
4.ひとりぼっちの卒業式
5.STAR

B面
1.コンプレックスBANZAI !!(Special mix virsion)
2.乙女のX day
3.April Dreamer
4.こんなに涙がこぼれるなんて
5.もう一度逢えるなら

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浅香唯の身長は151cmと小さい感じが伝わる裏ジャケ。

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ポートレートは3枚、歌詞カード(手前)は見開きでお得感あり。

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このアルバム発売年の前年10月より放送を開始した「スケバン刑事Ⅲ 少女忍法帖伝奇」ヒットのおかげで浅香唯の認知度が上がり始めた転換期にあたるアルバムだ。
しかし前作から1年経過してのニューアルバムは当時のアイドルとしてはペースがやや遅い。
つまり浅香唯はスタートダッシュしなかったアイドルということだ。

前作から1年も経ったのに、このセカンドアルバムはファーストアルバム以降に発売された3枚のシングルのA/B面6曲すべてを収録という暴挙に出ており、当時新興レーベルだったハミングバードの力のなさを痛感させられる。
(ハミングバードだけのせいではないがそういうイメージ)
こんなにシングルばかり入れてオリジナルアルバムとして発売していいものなのか、今になって疑問に思う。
やはりスケバン刑事の主題歌に採用された「STAR」がこのアルバムをかろうじて牽引したという感じだ。

というわけでアルバム用の新曲わずか4曲でこのアルバムを評価するのは非常に難しい。
シングル曲はAB面をリリース順に入れるのでなく、なんとかアルバムの流れを作るようにやりくりしているが、いうてもシングルでしょとなるので、いっそアルバム初出しのオリジナル曲だけでミニアルバムとしてもよかったのではとさえ思う。
新曲の配分はA面に3曲、B面に1曲とB面がもうベストアルバム状態。
ある意味異色なオリジナルアルバムである。
4曲のオリジナル曲がとてもいい曲だけに惜しいと思う。
ただシングル曲を6曲使って作ったよ、ということを気にせず聴いたのならこれはわりと傑作だと思っている。

このアルバムの特筆すべきは点は前作から1年でボーカルがさらによくなったこと。
特に高い部分が楽に出せるようになっており、聴いていて安心感が増した。
歌唱テクニックにおいても成長の過渡期にあったアルバムとなった。


Rainbow(レインボー)
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発売日:1987年9月23日
価格:2,800円
品番:28HB-18
レーベル:ハミングバード
キャッチコピー:大ヒット「虹のDreamer」「瞳にSTORM」のレインボーミックスを含む全10曲。全曲女性作詞家による七色に輝く唯のフェミニンな世界。

A面
1.風のWings
2.虹のDreamer(Rainbow Mix)
3.人魚の涙
4.千年天使
5.落葉のシルエット

B面
1.瞳にSTORM(Rainbow Mix)
2.Don't You Know ?
3.舞い姫
4.TO BE LATE
5.GOAL

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目線を外すようになればアイドルとしては次の段階だと個人的に思う。

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ポートレートは歌詞カードと一体化した。

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スケバン刑事の人気により知名度を上げた浅香唯。
いよいよ本腰を入れてアルバムを作り上げてきた感がある。
シングルである同ドラマ主題歌「虹のDreamer」と「瞳にSTORM」が収録されているものの、ニューミックスによりアルバムとしての差別化をはかり、好感がもてる。
3rdにしてようやくまともなアルバムを出してくれたのだ。

ただ音質についてはここまでのアルバムに共通して少し気になるところがあり、独特の響きが全体に付きまとい、少々聴きにくさがある。
ボーカルだけでなくすべての楽器にエコーがかかりすぎているのが原因で、そのためやや音像がぼやけた印象だ。
まあこれが浅香唯サウンドといえばそうなのだが、レコード会社の特徴ともとれる。
楽曲の構成については緩急があり、いい流れだ。
少々聴き込まないとハマるとかクセになるというところまでいかないかもしれない。
とはいえ、意欲的にアルバム制作に取り組んだ良作である。


Candid Girl(キャンディッド・ガール)
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発売日:1988年6月1日
価格:2,800円
品番:28HB-24
レーベル:ハミングバード
キャッチコピー:この夏の素敵 大ヒットシングル「C-Girl」「Believe Again」を含む全10曲!!

A面
1.C-Girl
2.Kiss of Fire
3.Sunrise to Sunset
4.Heatbreak Bay Blues
5.All My Love

B面
1.Believe Again
2.Stay by Me
3.Cry On
4.Hold Me Tight
5.Forever

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表もさることながら裏も素晴らしい。

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見開きの歌詞カード(上)+8ページ写真集が付属した。

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浅香唯最大のヒットシングル「C-Girl」を収録し、このアルバム自体も自身最大ヒットを記録した。
もうスケバン刑事の浅香唯ではなく、アイドルの浅香唯がここにはいる。
そういう意味でも本来の浅香唯はここから始まったといってもいいかもしれない。
個人的に全アルバムを通して1番好きなアルバムだ。
ジャケットにしても飾っておきたくなるほどセンスがいい。
写真の表情、髪型、ポーズからもこれこそ浅香唯である。

そして細かいが見逃してはいけないのがこのジャケットから採用されたシール帯。
前三作までのジャケットに巻く襷帯が廃止され、シュリンクに直接貼るシール帯となった。
そしてこのシール帯がジャケットデザインの一部となっているのだ。

例えばもしシュリンクを外したらこうなる。
丸くデザインされたタイトル部分にシール帯がくる。
candidgirl
これはこれでぜんぜんアリなのだが、オレは最初からシール帯をここに充てるつもりでデザインしたのではと思っている。

レコードがシュリンクパッケージ化されるようになるとこのようなシール帯は多くなった。
そしてそのほとんどがシュリンクの上から貼られている。
しかしこのシュリンクは非常に脆弱で保管にはとても気をつかうのだ。
破れてしまい、見苦しいので捨ててしまう人もいただろう。
よってシュリンク残の中古レコードはまず程度がいいものが多い。
中古購入の際のひとつの指標だ。
当時を知る上で、購入当初の状態でなければわからないことも多々あるといういい例になる。
物理メディアの中でも特にレコードはジャケットを愛でるには最高のメディアだ。
ダウンロード音源では決して味わうことのできない部分であり、目でも楽しめるのが物理メディアの長所でもある。

また、このアルバムよりドルビーSRの記述がジャケット裏にクレジットされるようになる。
ドルビーSRは業務用ノイズリダクションでマスターテープ作成時に使用しており、後に民生用カセットデッキに搭載されるようになるドルビーSの基になったノイズリダクションである。
このおかげか前作までの聴きにくさもなくなり、クリアで高S/Nないい録音のアルバムとなった。
オーディオ的にもいいアルバムである。

楽曲についてはよりキャッチーになり、各局特徴的なサビを持っている。
1曲1曲のクオリティが高いので捨て曲などひとつもなく、一度聴いただけで素晴らしいアルバムだと思える。
これなら聖子や明菜のアルバムにまったく引けを取らないと断言できる。
A面だけでひとつのストーリー(流れ)を作り、B面からはまた新たなストーリーが紡がれるという、オレが理想とする形を踏襲している。
これに限らないが、この時代のアルバムをCDで聴くならレコードのA面B面を強く意識しながら聴くと見えてくるものがあり、よりアルバムを楽しめるようになるだろう。
これは浅香唯の全オリジナルアルバム中でも最高傑作であり、全アイドルアルバムを通しても名盤のひとつとして語り継ぐべき仕上がりだ。
浅香唯のアルバムを聴いたことがない人はまずこのパーフェクトなアルバムから聴いてほしい。


HERSTORY(ハーストーリー)
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発売日:1988年12月1日
価格:2,000円
品番:20HB-26
レーベル:ハミングバード
キャッチコピー:浅香 唯の個人史 とても浅香 どれも浅香

A面
1.雨が雪に変わった夜に
  Snow Winding Road―Midwinter 1988―
2.スターシップ
  Star Ship Magic―Spring 1985―
3.笑顔にためた涙
  Cry For The Moon―Beginning of Summer 1986―

B面
1.ホントならタイヘン
  Break ! ―Early Spring 1987―
2.右瞳(みぎめ)いっぱいの夏
  Vitamin C―Midsummer 1988―
3.未来へつづく朝
  Today Yesterday Tomorrow―Early Dawn 1989―

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見開きの歌詞カード、ポートレートはない。

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価格からもわかる通り、全6曲のミニアルバム。
これはオリジナルアルバムに数えられるも純然たる企画アルバムだ。
例えば明菜でいう「SILENT LOVE」みたいなもの。
(明菜側はオリジナルアルバムとしていない)
特筆すべきは片面3曲のLPということはオーディオ的には非常に音質によろしいだろうというところ。
オリジナルアルバムなら通常片面5曲は入れるところ、3曲なので実際音溝を存分に使ってて余裕がある。
33回転ではあるものの、近年の再販LPが音質重視のためにわざわざ2枚組にしてしまうほど、レコードにとって音溝の使い方は音質に大きく影響するのだ。
そういう意味では浅香唯のLPの中では一番音がいいんだろうなとなる。

企画アルバムということでこのアルバムのテーマは浅香唯自身の自分史的な内容だ。
各曲の副題にもあるようにある年ある季節での出来事を切り取っている。
浅香唯のコアなファンであれば「ああ、あの事か」とピンときてあの時こんなこと思ってたのかと思いを巡らせ楽しめるだろう。
B-3「未来へつづく朝」は自身で初めて作詞している。
ヘビロテしたくなるほどのキャッチ-さも感じられずミニアルバムの域を脱していないと感じる。
とはいえ、小室哲哉の曲ばかりが目立つTMネットワークの木根尚登の曲はかなり好きだ。
全体にポップで元気な印象であるが、企画ものということもあり万人におススメできるアルバムではない。


MELODY FAIR(メロディー・フェア)
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発売日:1989年3月1日
価格:2,800円
品番:28HB-27
レーベル:ハミングバード
キャッチコピー:ようこそ!浅香のメロディー・フェアへ。

A面
1.Melody
2.泣かないでMy Heart
3.Moon Train
4.TRUE LOVE
5.RELY ON ME

B面
1.トライアル
2.セシル
3.BANDIT
4.ホワイト・ナイツ
5.瞳のラビリンス

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見開きの歌詞カードのみ付属する。

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浅香唯のオリジナルアルバムでレコード発売分としてはラストのアルバムとなる。
世はレコードに代わり、CDのデジタル時代へと本格的に突入していくのだ。
レコードで発売されていたのならそこまではぜひレコードの音で聴いておきたいもの。
これ以降のアルバムはアナログ代表としてカセットテープで販売されることとなる。

「C-Girl」以降の大ヒットシングル3曲(Melody、TRUE LOVE、セシル)を収録し、オリジナルアルバムには確実にシングル曲を複数を入れてくるやり方は相変わらず。
収録シングル曲はシングルバージョンとは少しだけ違うに留まり、大きくアレンジを変えているわけではないが新鮮。
アルバム全体としては「Candid Girl」に次ぐ秀逸な作品で、要するにこれはアルバムオリジナル曲が素晴らしいということだ。
オレが語らずとも売り上げデータが物語る浅香唯を聴くなら間違いない名盤である。


Present(プレゼント)
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発売日:1987年12月1日
価格:2,800円
品番:28HB-28
レーベル:ハミングバード
キャッチコピー:唯からの素敵な贈り物。初のベストアルバム

A面
1.Remember
2.夏少女
3.ふたりのMoon River
4.モダンボーイ白書
5.ヤッパシ・・・H!
6.贈り物

B面
1.コンプレックスBANZAI !!
2.10月のクリスマス
3.STAR
4.瞳にSTORM
5.虹のDreamer
6.Remenber(浅香 唯ソロバージョン)

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ポートレート兼の歌詞カードが付属する。

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ベストアルバムとして唯一当時レコードで発売されたアルバム。
リリース順としてはオリジナルアルバム3rd「レインボー」と4th「Candid Girl」の間になる。
浅香唯がブレイクし始めた頃のベストなのでここから浅香唯を聴き始めたという人も多いのではないだろうか。
初期ベストのため、これが浅香唯ですと入門用におすすめできるものではないが、内容に間違いはない。
(当時このアルバムだけで満足していた人もいたかもしれない)

曲構成は基本的にそれまでに発売されたシングル曲とそのB面を収録。
アルバムタイトルをなぞるように主題曲となる新曲「贈りもの」が追加されているのが心憎い。

本作の特筆すべき点は風間三姉妹の「Remember」が収録されているところ。
個人のベストにもかかわらず、ドラマから生まれたユニット曲をまさかの1曲目にもってくるとはなんとも制作側の意図を感じる。
これはやっちゃいけないような気もするが、ドラマ人気にあやかって少しでも売りたかったのだろう。
「Remember」は浅香唯、大西結花、中村由真による混合ボーカルとなる。
これを聴いてまず思うのが浅香唯の圧倒的なうまさだ。
当時の歌番組でも生歌となると浅香唯は群を抜いてうまかった。
まぁアイドル歌手としてのキャリアと慣れを考えればこの時点では当然だろう。
しかしながらこの曲については大西結花の歌唱も個人的にはかなり好み。
まあアイドル然としてかわいらしいしそこそこうまい。
中村由真のボーカルはまだ初々しさがあり、歌い慣れしていない印象だ。
とはいえ、その違いのおかげで誰が歌っているのかがよくわかる。
さらに注目すべきは「Remember」の浅香唯ソロバージョンで閉めていること。
風間三姉妹の歌を浅香唯だけで聴きたいという声があったのかなかったのか知らないがこのアルバムの大きな売りのひとつとなった。
ちなみに大西結花も自身のアルバムでソロバージョンを発表しているので聴き比べるのも面白いだろう。
そして風間三姉妹好きならサントラ盤パワーアップミックスも当然おさえるべきである。
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リミックスバージョンはサントラの他に2010年発売(2020年再発)紙ジャケットBOXの「Present」にもボーナストラックとして収録されていている。
オリジナルは全員のボーカルがセンターに定位しているのに対し、リミックスは浅香唯(センター)、大西結花(右)、中村由真(左)にふるなどの違いがある。


さて、改めて通しでアルバムを聴いていると浅香唯というアイドルは確実に実力のあるアイドルであることがわかる。
ただ当時はそんなアイドルが決して少なくなく、非常に競争が厳しい時代を駆け抜けたアイドルのひとりでもある。
それでも今でも多くの人の記憶に残り、愛され続ける理由はもちろん彼女の人柄。
そして適度な露出と今も歌を聴かせてくれるファン思いなところだ。

オレはそんな浅香唯の歌が当時よりも今、とても好きなのだ。


おまけ

当時ダビングしたカセット
(昭和63年録音)
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レタリング技術は当時のほうが高かった
(インデックスカードはFMステーションより)
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残念なほど下手な手書き。
今も同じ字をかける・・・
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浅香唯はAXIAカセットのイメージキャラクターを務めた。
ならば当然AXIAで録るのが当時の流儀である。
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元オーディオ小僧 CD保管の流儀 その3

今回はCDシングルの保管について。

CDの保管は透明カバーに入れることで、美しく購入時の状態で保管できるというのが「その1」。
元オーディオ小僧 CD保管の流儀 その1

CDのサイズ別に使用するカバーを使い分けるというのが「その2」。
元オーディオ小僧 CD保管の流儀 その2

アルバム用CD同様、シングル用CDも長い年月で様変わりした。

当初は今では見かけなくなった縦長タイプだった。

後に現在でも使用されるマキシシングルサイズが主流となる。

マキシシングルサイズはその2で取り上げているため、今回は最初の縦長のCDシングルを取り上げることにした。

縦長CDシングルはまさにシングルと一目でわかるサイズ感であるが、やがて12cmCDに統一されることになる。
すでに1990年代から徐々に12cmサイズへと移行は始まっていたが、2000年以前はほぼこのサイズだった。


旧CDシングル規格
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※広末涼子「MajiでKoiする5秒前」C/W:とまどい 1997年

縦横:170mm×86mm
厚さ:4mm

これがCDシングルの発売当初のサイズである。

新品購入時は糊付きのカバーに入れられていることが多かった。

何しろジャケットは紙なのでそのままではジャケットが痛むことは必至。

また、出し入れを12cmCD感覚で手軽にできないことは不便でもあった。

そこで当時はシングル用の保管ケースも多く販売されていたのだ。

まず一つ目は、CDシングルと同サイズのケースだ。
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縦方向に開くケースがまず最初に発売された。
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使い勝手は12cmCDのジェルケースそのものである。

ケースに色をつけたカラーケースも時代を彩った。
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ただ、カラーケースだとジャケット本来の色味が変わるのであまり好きではなかった。

装着方法は簡単だ。
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土台部分を固定。
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歌詞カードにあたる部分は開閉時に可動する必要があるため固定されず、挟むだけ。
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使っていて不便なところは一切なかった。
紙ジャケットが保護できるし、取り出しも簡単。

シングル上面の背ラベルにあたる部分はカーブしており、実はこれが拡大鏡のような仕組みになっていた。
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背ラベルの小さな文字が拡大されて見やすくなるということだ。
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かなりお気に入りで持っているCDシングルを全てこれに収納していた時期もあったが、増えてくるとかなりかさばること、また傷や割れでいずれ見苦しくなるのには悩まされた。

何よりシングルを買った後に、このケースでさらに出費が必要なのはどうも続けていくのに限界を感じた。


二つ目は省スペースタイプだ。
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縦長タイプのCDシングルは前の記事にも書いたとおり、小さくできる。
8cm CD用 CDシングルアダプター

この小さい状態で収納するためのケースも発売されていた。
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まさにカセットケースのCD版で構造はよく似ている。

元のシングルは縦長の状態。
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このシングルのように半分サイズでも大丈夫なデザインのジャケットが当時は多かった。

まずは下半分の台座の部分を折りとる。
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次にあらかじめ折る部分にくせがつけられているのでそれに沿って折りぐせをつける。
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ただし、この折りぐせは全てのシングルについていたわけではない。
最後のほうになると無くなり、ジャケットデザインも折ることを想定しないものばかりだった。

台座の下部分(ジャケット裏の下)を手前に折る。
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そのまま巻き取る感じでトレー部分を折る。
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くるくる巻くだけ。
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最後はジャケット表の下部分を折って終わり。
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これで出来上がり。
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あとはケースに差し込むだけ。
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ほぼカセットテープと同じ感じだ。
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装着完了。
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こうすることで半分のサイズで保管することができる。

省スペースなのが最大のメリットであるが、ケースのランニングコストがかかるのは変わらない。
折ることで折らない状態でデザインされたジャケットが損なわれるのはデメリットだった。
さらにこの折った状態ではまず中古で値が付かないのは非常に痛い。

そういう理由で折って保管することは少数派だったのだ。
(オレはかつてこのケースを試したくて1枚だけ折ったことがある)

今は持っていないが、MDのケースのようなスライドケースタイプのものも存在した。

これらケースは正直枚数が増えてくるとしんどくなる。
そもそも現代では手に入れるのが難しいし、一枚やると全部やらないとちぐはぐになるのも難点だ。

そういうわけで現在はどうしているかというと、
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結局は購入時と同じビニールカバーに入れることで落ち着いている。

このカバーはのり面があるので出し入れがやや面倒だ。
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ただ、新品購入時ついてくるカバーはのり面が何度か開け閉めしていると粘着がなくなったり、一度開封したら使えなくなるものもあったので、このケースはその心配がないものだ。

まぁこの旧規格のCDシングルは今後それほど増えることはないので、これで良しとしている。
ケースは安価なので汚れても気軽に交換できる。
また、ある程度汚れたジャケットもこのケースに入れると新品のように見えるのはメリットだ。


さて、CDシングルにも歴史有りではあるが、そもそもの話その歴史も閉じられようとしているのだろうか。

アルバムはともかく、シングル程度ならもうダウンロードで十分な気が、メディア好きなオレでさえしている。
実際、気に入った新曲はダウンロードで済ませることが多くなっている。

たった2曲程度でメディアを作ることも、買うこともなにか無駄な感じがしてならない。

アーティスとしてもメディアという形でシングルを出すならば、かつてのB面分としてもう一曲作らなければ体裁が悪いだろう。

その分ダウンロードであれば渾身の1曲に集中できるし、買う側にしても別に気にもとめないおまけのB面相当曲のために余分なお金を払う必要がなくなる。

効率を考えれば現代シングルの販売方法の在り方は全ての人が幸せになれる状況なのかもしれない。

とはいってもシングルに限らず、ものとして所有するメディアの魅力も捨てがたい。
(音楽はメディア有りきの世代は特に)

音楽を聴くかたちがどうであれ、入り口を選ぶのは個人の自由だ。

ひとつだけ言わせてもらうなら、メディアの存在は人の記憶により鮮明に残るということ。

メディアを買った日のこと、再生した機器、ジャケット、紙の歌詞を追いながら音楽を聴いたこと。

ノンメディアでは味わえない魅力は多い。

それらすべてが、形ある写真アルバムと同様の役割が確実にあるということだ。

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なぜミュージックテープはレコードより生きながらえたのか

ミュージックテープを収集しはじめた頃からいつもある思いがよぎる。

それは、レコードによるアルバムリリース終了時のことだ。
(意識していなかったので記憶が曖昧なのだ)

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※聖子最後のオリジナルアルバムLPとなった「Citron(1988年)」、その後カセットだけは発売された次のオリジナルアルバム「Precious Moment(1989年)」

この歴史的転換期をはっきりと記憶する人はもう少ないかもしれない。

そもそもレコード販売終了より以前にレコードからCDへ切り替えていたなら、なおさら記憶が怪しいだろう。

かくいうオレもレコード販売終了前にCDに切り替えていたので知る由もない。
(今思えば学生の身分でもオーディオマニアなので切り替えは早い方だったかもしれない)

当時CDに切替後はレコードの動向は特に気にも留めていなかった。
あの頃はただ新しいメディア「CD」に夢中だったのだ。
だが1990年代初頭までは東芝EMIのブルーノートJAZZ復刻レコードに限り購入していた時期もある。
いくらCDに切り替えたとはいえ、ブルーノートジャズはやはりレコードで聴くべき、という考えは当時から持ち合わせていた。
つまり「時代の音がある」ことは最低限意識していたということだろう。

さすがにCDも1980年代末ともなると広く普及し、レコードの居場所はますますなくなっていた。

そんなアナログ終焉の時代、ではカセットはどうだっただろう?

もちろんミュージックテープの動向など、レコード以上にオレは興味がなかった。

しかし、実はミュージックテープはレコード販売終了後も引き続き販売されていたというのが事実なのだ。

そもそもレコードでアルバムを買う者にとって、カセットは音質的にレコードより劣るという考えが少なからずあったと思う。

カセットは自分で録音した音楽を聴くためのメディアであり、音楽入りのミュージックテープを買うのはカラオケ好きな中年のやることだという、どこか馬鹿にしたような考えがオレにはあった。

つまり、ミュージックテープはカッコ悪いということだ。

そういうわけで当時はミュージックテープにはまるで興味がなかったので、カセットがその後どうなったかなど知る由もない。

そんなオレが今ではミュージックテープを好き好んで収集しているのだから、当時のオーディオ小僧に言わせれば「お前は何をやってるんだ」と叱られそうだ。

それはともかくとして、自分の記憶になかったあの時代の出来事を補完するべく、調べることにしたというわけだ。


まずは当時のレコードとカセットのリリース状況を確認するのにちょうどいい聖子のオリジナルアルバムのディスコグラフィデータで確認してみよう。

聖子オリジナルアルバムのレコード/カセット発売状況
※国内正式発売分のみ
※●は発売有り
Noタイトル 発売日 LP CT
1 SQUALL 1980/8/1
2North Wind 1980/12/1
3 Silhouette 1981/5/21
4 風立ちぬ 1981/10/21
5 Pineapple 1982/5/21
6 Candy 1982/11/10
7 ユートピア 1983/6/22
8 Canary 1983/12/10
9 Tinker Bell 1984/6/10
10 Windy Shadow 1984/12/8
11 The 9th Wave 1985/6/5
12 SOUND OF MY HEART 1985/8/15
13 SUPREME 1986/6/1
14 Strawberry Time 1987/5/16
15 Citron 1988/5/11
16 Precious Moment 1989/12/6 -
17 Seiko 1990/5/15 -
18 We Are Love 1990/12/10 -
19 Eternal 1991/5/2 -
20 1992 Nouvelle Vague 1992/3/25 -
21 Sweet Memories '93 1992/12/2 -
22 DIAMOND EX 1993/5/21 -
23 A Time… 1993/11/21 -
24 Glorious… 1994/6/12 -
25 It's Style 95 1995/5/21 -
26 WAS IT THE FUTURE 1996/5/14 - -

これでわかるのは1988年5月の「Citron」が最後のLPということ。
そして翌年からの7年間は10枚のアルバムでCD+カセットのみの販売となる。
カセットの販売は1995年5月の「It's Style 95」が最後となり、その翌年の「WAS IT FUTURE」からはCDのみの販売となった。
ただし「WAS IT FUTURE」は全米向けに制作されたため、海外盤でのみカセットが存在している。

聖子に限らず、だいたいはレコードでのリリースが終わってもカセットだけは引き続き販売されていただろうことは容易に予想できる。
(ただ販売終了時期はメーカーにより異なるだろう)

ではなぜカセットはレコードと運命を共にせず生き残れたのか?

それはあの時代を生きたものであればいくつか思い当たる節があるはずだ。

つまりカセットの優位性を考えればいいのだ。

もともとCDはレコードに代わることをターゲットにしたメディアである。

数年をかけ、レコードからCDへの移行がある程度完了したため、レコードはその役割をCDにバトンタッチしたわけだ。

しかし、それをよそ目にカセットはレコードとは少々違った運命を辿った。


カセットがレコードの亡き後も生き残った理由。

持論であるが思いつくまま挙げてみた。

①レコードプレーヤーよりカセットプレーヤーのほうが普及していた
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そもそもレコードとカセットの誕生はレコードの方がずいぶん先。
しかし、70年代に入るとカセットは爆発的に普及し、レコードよりも手軽かつプレーヤーが小型化できる音楽媒体として全世界に広まった。
カセットレコーダーはラジカセやカーステに形を変え、屋外でも気軽に聴けるようになったのだ。

思えば物心ついた頃には家にはレコードプレーヤー(簡易型のやつ)もラジカセもあったが、自分用に初めて買ってもらった(もしくは親から譲り受けた、または奪い取った)のはラジカセという人は多いはず。
それだけラジカセはレコードより手軽かつどの家にもあったのだ。
なのでレコードプレーヤー以上にカセットプレーヤーは普及していたと考えられる。
レコードプレーヤーは1台だが、ラジカセは2台以上という家庭は多かったはずだ。
レコードのほうが歴史が古いにも関わらず、それ以上に普及していたのがカセットというバックグラウンドがそこにあった。

②CDプレーヤーがないならカセットで聴くしかない
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レコードがなくなってもカセットさえ発売してさえくれれば、①の理由からとりあえずカセットプレーヤーで聴くことができたはず。
若い世代ならすでにCDプレーヤーなりミニコンポなりを購入していたであろうが、考えてみると親は相変わらずカセットを使い続けていた。
(演歌しか聴かないので)
とにかく、CDがまだ聴けなくてもカセットが聴ける環境は誰もがそのまま継続できているわけで、レコード時代でもカセット派であったならなおさらCDプレーヤーを慌てて買う必要がなかったということだ。
つまり、カセットはCDからレコードへの過渡期の緩衝材(仲介役)の役割も果たしていたと考えられないだろうか。

③カセットに変わるメディアがまだなかった
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カセットとレコードの根本的な違いのひとつ、それはカセットは録音もできるという点。
録音できるということなら当時はマイクロカセットやオープンリールもその役を担ったが、音質や手軽さのバランスは両者とも到底カセットにかなわない。
だから再生音源がレコードからCDに切り変わっても、その録音先はカセットを使うしかなかったのが現実だ。
つまりラジカセやカセットデッキはCD時代になろうが録音機としての役割がまだ残されていたのだ。
ミュージックテープ以前にカセットテープの根本的な用途は録音再生だ。
CDとレコードは当時はあくまで再生専用。
(CD-Rはまだまだ先の話)
カセットの代わりなど務まるはずもない。
従って、後にカセットの代替候補となる、DAT・MD・DCCの登場まではカセットの存在意義は大きかったのだ。
日本ではカセットの代替は実質MDになったが、MDに移行しなかった人からすればさらにカセットの役割は延長される。
しかも世界に目を向ければDAT・MD・DCCはカセットの普及に遠く及ばず、消えていったメディアともいえる。
つまり、それほど存在感のあるカセットをレコード会社が無視できるはずもなかったということだ。

④カセットのほうがリスニングスタイルに自由度があった
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レコードプレーヤーを外に持ち歩き、家以外で聴いたなんて人はそうそういない。
対してカセットはラジカセという形態もあり、どの部屋にも移動して聴ける。
さらにウォークマンがあれば外に音楽を持ち出せるのだ。
自動車に搭載されたオーディオももちろんカセットだ。
レコードより段違いに使い勝手がよい。
レコード買ったらわざわざ外で聴くためにカセットにダビングしたくらいだ。
レコードからCDへの過渡期においては、CDはまだカセットほどの自由度はなかったのだ。

⑤演歌とカラオケの影響が絶大だった
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当時の中高年世代において演歌とくればカラオケ。
カラオケとくればカセットだ。
まだ、現代のようにカラオケ店がどこにでもなかった時代は家でカラオケをやったものだ。
今もカセットテープに10分テープがあるのはその名残であり、未だその用途で使う人がいるということを意味している。
(10分テープはカラオケ練習のための自己録再用途)
そして演歌の売り上げのほとんどはおそらくカセットが断トツだったと思うのだ。
結果的にカセットが消えることがなかった一番の要因はここにあるような気がする。
演歌で売れるのはカセットなので、生産ラインは廃止できない。
廃止できないならポップスにおいてもミュージックテープの生産は継続可能だったということだ。


ざっとこんなところだ。

つまりカセットにはまだ役割が残っていたからということだ。

当時オーディオ小僧だったオレの中で音の悪いミュージックテープは敬遠すべき存在だった。
カセットを聴くのは自分でレコードからダビングしたものを聴く時だけ。
だからミュージックテープは不要だった。

そもそもレコードに比べれば音質・耐久性どちらもミュージックテープは怪しい。

だからこそミュージックテープを買う理由がなかったし、レンタルするにもそもそもミュージックテープなんかおいてなかった。
(レンタル屋で探したことはないがたぶん?)

つまりレコードこそが当時のマスター音源だったということにほかなならい。
ダビングするうえでもレコードは絶対的存在だったのだ。

そもそもミュージックテープはあらゆる条件下での互換性を考え、ノーマルテープを使用したものがほとんどだった。
(ノーマルテープを再生できないプレーヤーは存在しない)
ノーマルテープを使っているなら当然音は悪いと誰もが思う。
レコードと同じ金額を払ってどうしてわざわざ音の悪いミュージックテープを買うだろうか。
それがオーディオ小僧の当時の考えだ。

まぁ自分で録音するならハイポジやメタルの高音質テープも選べたのだからそう思うのも無理はない。

ただ、当時から気になっていたのは実はミュージックテープの音はそれほど悪くないということ。
ただし自分で録音したカセットと比べてという意味でだ。
自分でレコードから録音したハイポジのカセットの音より良いと感じたことが何度かあるのだ。

もちろん再生環境にもよるが、ハイポジで自分で録音したカセットより、ノーマルのミュージックテープのほうが音がいいなんてことはよくあったのだ。

いま思うと、レコードとは根本的に製造方法が異なり、レコードにあるスクラッチノイズは完全にない。
ただしアナログテープの欠点といえるテープヒスノイズは避けられないが、ノイズリダクションを使えばそれも軽減できる。

そう考えるとミュージックテープも「あり」だなと今では思うようになっている。

いまや音源マニアの感もあるオレは、当時ほとんど聴かなかったミュージックテープの音に興味が尽きない。

そういうわけで今更(いや今だから)ミュージックテープに愛しさを覚えるオレは、当時買うことは決してなかったミュージックテープの音が好きなのだ。

元オーディオ小僧 CD保管の流儀 その2

CD保管に透明カバーを使うことで、帯ごと美しく保管するというのが「その1」。
元オーディオ小僧 CD保管の流儀 その1

今回はそのカバーをCDの形状別にどんなものを使用するかを見ていく。
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今年(2021年)でCD誕生から39年目となった。

CDが話題となっていた当時のことは今もよく覚えている。

CDは結局メイン音源としてはレコード以上の付き合いとなってしまったので多くの思い出がある。

CD盤の形状は発売当初から何も変わらないが収納するケースは多様化した。
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おかげでCDラックはサイズ違いのCDで無法地帯だ。

2枚組、スリム、デジパック、紙ジャケットなどなど。
ラックに収めたCDを眺めると形が不揃いで美しくないが、せめて個々のCDはカバーをつけて綺麗な状態を保ちたい。
できれば全てのCDにカバーをと思うが、今や置き場所に困るほど増えてしまったので選りすぐったCDだけでもカバーをつけることにしている。

形・サイズが様々でどんなカバーにするか悩んでしまうが、ある程度対応したケースは販売されているのでなんとかなるものだ。

もちろん新品購入時のカバーがそのまま使いまわせるなら継続して使うもよし、使いにくければ交換すればいいのだ。

そこで多様化したCDケースの形状ごとに最適なカバーは何か、実際にオレが使っているカバーをまとめることにした。

細かく挙げるとキリがないので代表的な形状のCDのみとした。
ここに挙げてない形状のCDもほとんどこの基本的なカバー類で賄える。

オレが使うカバーは全てNAGAOKA製。

今も昔も、痒いところに手が届くオーディオアクセサリーを作ってくれる日本を代表する老舗オーディオアクセサリーメーカーだ。


1.標準サイズ
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※松岡直也「ハートカクテル」J-Fusion40周年記念盤(2017年)

名称:ジュエルケース
縦横:125mm×140mm
厚さ:10mm

CD登場当初から現代に至るまで、スタンダードとなるケースで通常の音楽アルバムに留まらず多く用いられている。
近年では通常盤と限定盤の形態で販売される場合の通常盤での用途も多いようだ。
スペシャル感はないが全てのCDラックはこのケースが入ることを前提に設計されているCDの基本となるサイズだ。

構成は写真上から蓋(リッド)、CD固定皿(トレイ)、底(ボトム)の3ピース構成。
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リッドとボトムは透明であることが多い(たまにカラーもある)がトレイの色はグレーをはじめ、白・透明など多くのバリエーションがある。
スタンダードなだけにこのケースは容易に手に入る。
また、3ピース構造のため各ピースの破損や汚損時にはパーツ毎に交換ができるのも利点である。

使用するカバーは以下。
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CDを収納するとカバーの背部分がカバーの接合部分にあたるため、タイトルがやや見えにくくなる場合もある。
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まぁこれはどのタイプのカバーでもいえるが、厚みがなくなるほど見にくくなるのが唯一の難点だ。

またカバーは一度クセがついてしまえば、以後の出し入れは手こずることなく楽になっていく。


2.薄型サイズ
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※大滝詠一「恋するふたり」(2003年)

名称:マキシケース(スリムケース)
縦横:125mm×140mm
厚さ:7mm

名称通り、フルアルバムより収録時間の少ないマキシシングルやミニアルバム用として使われることが多い。
かつての8cmCDの正統な後継ケースといえる。
このケースはCBSソニーの「CD選書シリーズ」がオレの初見だったと記憶している。

構成は写真上からリッド+トレイ・ボトム一体型の2ピース構成。
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トレイとボトムの間に裏ジャケット(バックインレイ)を挟めないため、CDの装着時にレーベル面を下に
向けてレーベルを見せるように収納することで裏面をにぎやかにみせることができる。
そのため色は透明としているものが多い。
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よってCDレーベルはそれを意図して見せるデザインがされているものもある。

使用するカバーは以下。
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はり背部分がカバーの接合部分にあたるため、細くなった分通常サイズよりタイトルが見えにくくなる。
ただし、カバーに入れることで添付の帯を見せることができるのは変わらない。



3.超薄型サイズ
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※CD-R ブランクメディア

名称:スーパースリムケース
縦横:125mm×140mm
厚さ:5mm

マキシケースよりさらに薄いことが特徴。
これより薄いケースはないだろう。
CD-R等の多数のまとめ売りブランクメディアに使用されることが多い。

構成はマキシケースと同様リッド+トレイ・ボトム一体型の2ピース構成だ。
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構造が同じなのにマキシケースより薄いのは、プラスチック自体の厚みが薄くなっているため。
よってヒンジ部は脆弱で破損しやすく、まず音楽入りCDに使用されることはない。

使用するカバーは以下。
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やや余裕がでるがマキシケースと同じカバーが使用できる。
ケース自体に耐久性がないのでカバーによる保護は有効だ。



4.2枚組サイズ
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※Beatles「1962-1966」(1993年)

名称:マルチケース
縦横:125mm×140mm
厚さ:24mm

2枚組以上のCDで使用される。
このケースは場所を取るため、最近はあまり見かけなくなった。
そもそも最高4枚まで収納できるので、このことから現代では2枚組程度での使用は歓迎されていないようだ。
よって現代は2枚組のCDはデジパック方式もしくは標準ケース×2を三方背ケースに収納することが多いようだ。

構成は中央にセンタートレイ、左右にトレイとボトムを持つ5ピースのシンメトリー構成となっている。
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よく考えられた作りだ。
歌詞カードを差し込むところがないため、センタートレイに収納(乗せるだけ)されている場合が多い。
CDは2~4枚収納できるが4枚フルでも歌詞カードを置ける余裕がある。
破損時はやはり部分的な交換も可能。

使用するカバーは以下。
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このカバーはオレの場合標準ケース以上のサイズ全てに代用している。
つまり標準サイズより大きいがマルチサイズよりも小さいケースは全部これ。

ただし、マルチサイズ以下で使用すると、マチが深くとっている分カバーの余りが左右にでてしまうのが難点。
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そこに目をつぶれば非常に万能なカバーとして重宝する。


5.デジパック
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※麗美「Magic Railway」(1992年)

名称:デジパック
縦横:125mm×140mm
厚さ:8mm~
※サイズは最小のCD1枚タイプのもの

デジパックは現代はより多く見かけるようになった。
規格が定められていないため不揃いとなるがそれ故スペースに無駄なくCD等が収められるのが特徴だ。
外装が紙製なのでデザインの自由度が高いことから限定盤や特別仕様で使われることが多い。
またCDは1枚~無制限と対応できる。
カバー収納という観点ではこれが一番やっかいだ。

基本構成はジャケット兼用の台紙にプラ製のトレイが張り付けられている。
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CDが多くなると三つ折りにするなど、折り紙でもたたむかのような形状をもつものもある。

当然のことながらケースの替えが効かないのでこういうものこそカバーは必須だ。
ただし形状が決まっていないのが災いしてぴったりのケースが見つからないことがあり、購入時のケースは捨てられない。
また、蓋が確実に締まらないため、さらに三方背ケースに収納されることもある。
外装は紙なので割れるようなことはないがジャケット写真が擦れていくのが難点。

使用するカバーは以下。
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ただし、標準的なCD1~2枚のデジパックであればの話。
薄いものならスリムケースカバーに入るし標準ケースならまずほとんどが問題ない。

また、歌詞カードや写真集などの付録はデジパックとは別に添付されているものもあり、それらは三方背ケースにまとめて入れる方法をとる場合もある。

そうやっていくうちに上記ケースに入らないものも当然出てくるが、その時はマルチケースを使用すればいい。
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しかしデジパックは形状が様々なのでジャストサイズを重視するなら購入時のカバーをそのまま使用したほうが無難だ。


6.紙ジャケット
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※ジョン・レノン/ヨーコ・オノ「ダブル・ファンタジー」(2007年)

名称:紙ジャケット
縦横:135mm×135mm
厚さ:2~4mm

基本的にLPを再現した復刻(再発)ものに使用されることが多い。
そのためCDのようなやや横長でなくLPをそのまま縮小した正方形に近い形状が特徴。
厚さはシングルジャケットで約2mm、ダブルジャケットでもせいぜい4mmだが通常CDケースより高さがある分、ラックによっては入らない場合もあるのでラックを選ぶ時は注意だ。
購入時はのり付きのカバーに入れられていることがほとんどで、そののりを嫌うなら交換したほうが賢明だ。

使用するカバーは以下。
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このケースはもともと見開きのダブルジャケットを想定しているので万能だ。
購入時のカバーはまずほとんどのり付けタイプカバーなので出し入れの際、のりがジャケットにくっついてしまう。
最悪の場合ジャケットを剥がしてしまうので取り扱いには気を使う。
その煩わしさを解消するためにもこのカバーへの交換は効果的となる。


【番外編】
CDのサイズは多様化しているが面白いCDがあるので少し挙げておこう。

薄型2枚組サイズ
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※The Smashing Pumpkins「メロンコリーそして終わりのない悲しみ」(1995年)

一見通常サイズであるが実はこれにCD2枚入っている。
これは90年代のCDであるが実は輸入盤。
もともと輸入盤で数枚しか所有しておらず、国内盤でもこれが使用されたかは不明。
スペースを最大限有効活用したもっともスマートなケースと言える。

構造はリッドとボトムはジュエルケースと同等だがミドルトレイが工夫されている。
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トレイの左端が固定されておらず、開く。
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なんと裏側にもう一枚入る。
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歌詞カードも通常サイズ同様に収納できるので完璧。
デメリットはケースの替えが効かないくらいか。

使用するカバーは当然通常のものが使える。
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DVDサイズ
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※小泉今日子「なんてったって30年!」初回限定盤(2012年)

一見DVDのようだが実はCD。
なかなか楽しいがこういうイレギュラーなタイプはCDラックに入れることが困難となり、別に保管しなければならないのが難点だ。

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珍しい形なのでデジパックと思いきや、本にCDがついているような感じだ。

使用するカバーはDVD用。
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このCDはややDVDケースよりも小さかったが入れないよりはるかにマシということだ。

ちなみにDVDより一回り小さいBD用ケースもある。
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多様化したCDケースによってCDを持つことの楽しさが広がった。

しかしそれと引き替えにCDケースの保護方法とラック収納時の煩わしさに悩まされることにもなる。

最近新しくCDを買うたびに思うのは、いかにこの状態を保っていけるかということ。
カバーをつけることでそれは解決するがもちろんコストもかかる。

カバーはお気に入りのCDにしかつけられないが、そうすることでアルバムへの愛着も生まれ、自然と扱いも慎重になっていくものなのだ。

CDのサイズという概念にとらわれない自由なサイズのものも多くある。

いつか手放す時がきたら、かけた愛情の分は返ってくるだろう。

そして次に手にした人も同じように愛情をかけてくれるかもしれない。

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