さくの家電のーと

オーディオ、音楽、家電全般に関する備忘録ブログ

MD

再生専用MDウォークマン1号機 MZ-2P

1992年 MDウォークマンの1号機が発売された。

ついにアナログ記録のカセットからデジタル記録できるMDへ。

DATが成し得なかったデジタル録音時代の幕開けだった。

SONY MZ-2P
59,800円(税別)
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ソニーお得意のとにかくポータブルにしてしまえ、の精神でなんとかウォークマンの形は成している。
持ち歩けるかどうかは気合があるかないかの話だ。

このデカさであろうことかリモコン操作もできない。
どう考えてもポータブル用途ではない。
でも音飛びガードは一応ついてるということ。。
ちなみにこれはCDサイズであるが、MDウォークマンである。

とは言っても一瞬プロフェッショナル機かと思わせるマニアックな作りこみにはホレボレしてしまう。
メカニカルなデザインはこのサイズあってこそだが・・・。

手持ちのMDサイズのMDウォークマンと比較。
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この数年後にはMD2枚分ほどの厚さまでダウンサイジイングされることとなる。
かつてのカセットウォークマン同様メディアサイズの制約がある以上、進化の過程が見て取れるのは面白い。

デカさの秘密はやはりこのバッテリーだった。
比較用に単三乾電池とガム型電池を置いてみた。
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ガム型電池ならざっと9枚ほど入る。
このサイズにして満充電でMD1枚分しか再生できないという。
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ディスクの装着はMDウォークマンには数少ないスロットインを採用。
サイズを生かした据え置きデッキという使い方が適当だろう。
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主要操作部分。
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2Pはシャトルリングが特徴。このつまみで曲の早送り/早戻しができるがまず使わない。
曲の頭出しとは違う。

ちなみにローディングは遅いが以降のアクセスは普通に早い。
据え置きで使用することを前提にすれば操作性はむしろとても良い。

ディスプレイは12文字×2行の液晶ディスプレイ。
初期ものなのでアルファベット表示のみとなる。
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これは録音機ではないがレベルメーターが表示される。
ACアダプタ駆動の時のみ、ディスプレイがオレンジ色に点灯する。

当時お決まりのバスブーストだがMIDでも効果が強烈すぎてあまり使えない。
ヘッドホンによっては音割れするほどだ。

機能については再生専用機だけに標準的な装備である。
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音質は悪評名高いATRACの1世代ということではあるが、比較対象がなければ悪いというほどでもない。

圧縮音源が一般的となった現在に至っては、今更MDの音質がどうこういうのも意味をなさないと思っている。
MDの登場時は音を圧縮することによる音質への悪影響はさんざん叩かれた部分である。
しかし結果的にはある程度の普及を果たしたのもMDである。

ミニディスクというメディアの制約がある中でかなり頑張ったと思う。
いま、改めて新規で録音しようとは思わないが、昔録ったMDはそのままで持っていようとは思う。

デジタルメディアであってもメディアとしての形がある以上、カセットほどではないが愛着はある。

MZ-2Pという歴史的意義のあるプレーヤーで音楽を聴くことが贅沢な気がしてくる。

唯一無二 ラジオ付MDウォークマン MZ-F40

いま考えれば結構普及したミニディスク。

しかし、MDウォークマンにはなぜかラジオ付きモデルが少ない。

なぜか?

これはごくごく一部のMDマニアの間で物議をかもした話題である。

実際のところは他社含め、数機種発売されたのだがどれも単発のモデルで終わっている。

ラジオを搭載しなかった理由は諸説ある。

・FMをポータブルで聴くスタイルでなくなった
・FM回路がダウンサイジングの妨げとなった
・FM放送自体が音楽コンテンツとしての価値を失った

要するにFM搭載が付加価値にはならない時代となったということだ。

メーカー側もその風潮を察知しての結果だろう。


SONY MZ-F40
オープン価格

【仕様】
受信周波数:TV:1~12ch
      FM:76.0~90.0MHz
      AM:531~1,710kHz
周波数特性:20~20,000Hz±3dB
最大出力:15mw+15mw
電源:付属ニッケル水素電池、汎用電池、付属ACアダプター
電池持続時間:MD再生 約6時間,FM受信 約16時間(付属ニッケル水素電池使用時)
サイズ(mm):W120×H27.5×D79.6
重量:200g(本体のみ)

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これがソニー唯一のFM/AMチューナー搭載MDウォークマンだ。

ウォークマンにはカセットの時代から、ラジオ付きモデルには"F"が型番の一部に使われる。
よって歴代ウォークマンの型番を見ればラジオ付きかどうかは一目瞭然だ。

操作部は右側MD、左側ラジオときっちり分割されており操作性はよい。
ボタンが多いのは見た目もマニアックで好きだ。

FM用MD用に分かれたダブル液晶がたまらない。
秀逸なデザインだ。
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ボディ操作部は湾曲しており、持ち運び時はホールドしないとボタンが簡単に入ってしまう。

F40の最大の特徴はもちろん3バンドチューナー内蔵だろう。
FM受信時
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AM受信時
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TV音声受信時
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実はエリアコールすることで海外でも使えるワールドチューナーである。
写真はUSAエリア、ほかにヨーロッパも選択可能。
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ちなみにラジオからMDへの録音はできない。
そもそもこれは再生専用機である。

サイズは普及期のMDのわりにデカく重い。
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サイズがデカイ理由は通常の単三乾電池を2本使うからだ。
エリアコールで海外で使用することを考えた場合、汎用の乾電池駆動であるほうが都合がよい。
またのちのち専用バッテリーが弱ってしまい、専用バッテリーの在庫もなくなった場合もこれなら安心だ。
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実をいうと一応専用バッテリー(ニッケル水素)はあるのだが、アルカリ電池のほうが持ちはよかったりする。
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裏面にはウォークマンおなじみのMEGA BASS(低音増強)とAVLS(ボリュームリミッター)。
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ボリュームはつまみで電子ボリュームでないところがまたいい。
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しかしながら、F40のアンプは15mwもパワーがあるというところが驚き。
当時のMDは5mwそこそこのものが多かった。
となると音もさすがに力強い。

MD挿入部はMD操作部を除いた上面パネルの3分の2を占める。
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総じてデザインはかなりいい。
持ち運ぶより、家で据え置きとして使いたい。
それにも耐えうるデザインだ。
むしろ据え置きと考えたら操作性はかなりよい。
そういう話だとボリュームも前面にあればなおよかった。

専用リモコンは基本操作のみのシンプルなタイプを採用した。
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ただし、リモコンのヘッドホンジャックは残念ながら一時期ソニーで流行ったマイクロプラグだ。
当然付属イヤホンもマイクロプラグである。
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このリモコンを通常のステレオミニプラグで使用するには別記事のPC-MP1Sで変換しなければならない。

音質はATRAC DSPのVersionで言うとおそらく3か4.5の頃だと思う。
最初期のATRACではないので音質的には悪くなさそうであるが聴く限りではのっぺりとしていまいちだった。
圧縮音源独特の閉塞感があり、響きが足りない感じだ。
まぁこの頃のMDの平均的な音というところか。

まだATRAC3(MDLP)には対応していない時期のものだ。
よってSPモードといわれた転送レート292kbpsかモノラルの146kbpsしか再生できない。

つまりその後の拡張規格で録音されたディスクは再生できないので注意が必要だ。

まさにMDの進化の歴史でもあり、最大の泣き所でもある対応フォーマット問題。
2003年以降のHi-MD対応機種であれば過去・現在の全てのMD資産の再生には問題ない。

そういった事情があるため、F40で再生できないディスクがあることは心にとめておくべきだろう。

基本的にオレはほぼSPモードで録音していたので幸いである。

あえて言うならプロフェッショナルMDウォークマン MZ-RH1

今となっては過去のメディアとして回顧される身だが、MD(ミニディスク)は長い間待たれたカセットの代替となったメディアである。

MDといえどディスクを交換するという手間はカセットとなんら変わらない。
しかし、トータルでは安定した音質・扱いやすさでカセット以上だったと言える。

MDはもともと圧縮音源を扱う規格であったが、デジタルだったのでカセットのようにメーカー、機種で音質に大きな差はなかった。

それでも高音質にこだわったソニーは、MDにも独自の高音質技術を注いでいた。

その集大成といえるのがこのプロフェッショナルウォークマンを彷彿とさせるモデルだった。

SONY MZ-RH1
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これはソニースタイルとソニー直営WEBショップのみの限定カラーで、黒いからといってプロフェッショナルモデルというわけではない。
(過去のウォークマンプロフェッショナルモデルは黒というのが慣例だった)

通常モデルとしてシルバー色が店頭販売として売られていた。

まさにこれぞ機能美。
かつてのプロフェッショナルウォークマンを彷彿とさせる。
MDにプロフェッショナルモデルがあったならこういう感じになるだろうというお手本のようである。

こんな一部マニアにしかウケないものも作ってくれるのがソニーである。

このモデルが発売されたのは、すでにMDが下火となっていた2006年4月のこと。
世はメモリータイプが台頭し、MDを上回ってきたあたりだ。

この少し前からMDはATRACと言う独自圧縮規格から開放され、MP3やPCMも扱えるようになっていた。

しかしながらATRACの圧縮技術は本当に高音質で当時はMP3以上の音質を誇った。
ブラインドテストでATRACの64kとMP3の128kが区別がつかなかったというレポートを当時読んだことがある。

今となってはどんぐりの背比べとも思えるが、当時はいかに高圧縮で高音質なのか、ということが重要だった。
MDメディアという限られた容量の中でいかに多くの曲をいれられるかを競った時代だ。

しかしそのソニー独自規格が縛りとなり、MDの首を絞めていたことも事実である。

だからこそ、このMZ-RH1の存在意義はある。

MZ-RH1は録再機であり、ソニーの据え置き型には存在しなかった最終兵器「Hi-MD規格」に対応した。

これにより最高音質モードでPCMに対応したため、無圧縮でCDをまるまるコピーできるようになったのだ。
MD終末期モデルのため、PCによる相互転送も容易にできた。
要するにMDに出来る全てがここに集約されているといっていい最強マシンであり、ソニーはMDの終息を承知の上で最後にいいものを出してくれたのだ。

もしMDを1台だけ持っておくのなら、これ以外の選択肢はない。

据え置きのデッキの替わりにもなるので、MDを使ってみたいとかMDデッキを処分したいということなら、このモデルだけを最後に所有するのが得策である。

サイズは同時期のMDに比べ、一回り大きい。
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過去のMDライブラリをパソコンに転送することもできるので、それ目当て購入した人も多いほどだ。

先に音質に大差はないと言ったがこれだけは別格。

Hi-MDフォーマットのディスクを使えば1GBのリムーバブルディスクプレーヤーにもなる。

10セグメントのピークホールド付きレベルメーター。
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あまり意味がないと思うかもしれないが、生録時には必要だ。
本当の意味でプロフェッショナルユースに耐えうる仕様である。


マイク端子付きはMDとしてはとても貴重。(赤色部分)
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ダイレクト録音ができるライン入力端子も装備。(白色部分)
これは光ミニとも兼用の端子である。

パソコンとの接続で使用するミニUSB端子。
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当時しばらくご無沙汰であったソニーお得意のジョグレバーは直感的な操作が可能だ。
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ざらざらした感触は滑り止めになり、とても使いやすい。


本体のみで基本操作ができるよう工夫して配置されたボタン類。
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押しやすいイジェクトボタン(左)に対し、押しにくいボリュームが特徴。
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本機の全ての機能を使うためには、付属の専用リモコンでの操作が必須である。
(イコライザ等が使えるようになる)
最悪リモコンが無くても基本操作は本体でできるところが素晴らしい。

電源を投入した時だけに出てくるウォークマンロゴの演出が泣ける。
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付属のスティック型リモコン。
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表示窓が小さいのはご愛嬌。


これぞ、ザ・MDウォークマン!
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ソニーがMDウォークマンの生産を終了した時点が事実上MDの終焉だろう。

しかし、カセット同様メディアの販売は細々と継続すると思われる。

今後MZ-RH1のようなモデルが出ることは二度とないだろう。
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