さくの家電のーと

オーディオ、音楽、家電全般に関する備忘録ブログ

メモリースティック

ついにメモリースティックならではのサイズに NW-MS9

メモリースティック(以下メモステ)を記録媒体としたウォークマンは1999年発売のNW-MS7から
2004年発売のNW-MS77DRまでの6年間で計7台発売された。

2004年以降はメモステタイプのウォークマンは発売されていない。

今回のウォークマンはその2番目に発売されたモデル"NW-MS9"だ。

こんなウォークマンもあったのかと思う人もいるだろう。
一見今時のMP3プレーヤのようだが、実はメモリーは内臓しておらず、メモステに記録している。

似たものでは、SDを使用したパナソニックの"D-snup"があった。

が、やはり不人気で内臓型メモリタイプのほうが主流となった。

時代はもはやこんな小さなメディアの交換でさえ受けつけてくれないということだろう。

さらにメモステウォークマンが普及に至らなかった原因は、

・メモリーの価格が高すぎた
・パソコンとの連携を必要とするスタイルは時代の先を行きすぎた
・メモステが独自規格でまさに規格(企画)倒れをやってしまった

チャレンジ精神旺盛なソニーだけに、コンセプト的に出してみた感も否めないが、過去の1号機ウォークマンを思えばメモステでウォークマンを作ることはさほど驚くことではない。

そのチャレンジ精神は認めなければならない。

MS7の記事にも書いたが、MS7発売当時のメモステの値段は64MBで約22,000円と恐ろしく高い。

64MBのメモステは付属していたので標準価格約45,000円を考えれば単純に半分はメモステ代だ。

MS7から1年を経ての2代目とはいえ、まだまだメモステは高く、1号機発売当初からの使えない感はそうそう払拭できるものではなかった。

過去の例を振り返ってもわかるが、記録メディアがある程度安くなることがまず普及の一歩となる。
カセットやMDも発売当初はメディアが高く、時間をかけて普及に至った。

それではこの64MBのメモステでどれくらい記録できたのか?

例えばATRAC3 132kbps(MP3換算で128kbps相当)でアルバム1枚(1曲4分で10曲換算)に必要な容量が約40MB。
とすれば64MBだと当時の通常圧縮レートでまあまあ聴ける音質でアルバム1枚を入れるのが精一杯。

とはいえまだ高価だったメモステを複数持つことはコスト的にありえない時代だ。

となれば必然的に曲の入れ替えで回していくしかない。
とはいえ曲の入れ替えにはPCも必要なため、家でしかできないという制約もある。

当時のPCの普及率も今ほどではない。
インフラ的にもコスト的にも普及するには厳しい条件ばかりだった。

まぁこれに限らず出始めの頃は高いとはいえ、これほどまでに高いメディアは過去に例がない。

当時はまだMDが全盛とはいえ、ウォークマンの悲願である大幅なダウンサイジングの可能性を
秘めたメモステウォークマンはMDに取って代わるだけの魅力を持ちながらも時代に愛されない
悲運のウォークマンとなった。

SONY NW-MS9
2000年12月発売
価格 約40,000円

イメージ 1

本体外形寸法(mm):横36×高さ81.4×奥行15.7
重量(g):65 ※充電池、メモステ含む
カラーはシルバーのみ。

現代のメモリーウォークマンと比べても遜色ない十分なポータビリティだ。
イメージ 2


MSウォークマン1号機"MS7"から"MS9"へ
イメージ 3

デザインはシンプル路線へと舵をきったが面白みがないといえばない・・・

右側面
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右がシーソー型の再生/停止・曲送り・曲戻しのコンビネーションボタン。
再生/停止はシーソーの中央を押せばいいのだがこれがまた微妙で曲送りになったりと誤動作しやすい。
ブルーのバックライト付1行表示液晶ディスプレイ。
アルバムが1枚しかはいらないのでこれで十分か。

ただバックライトが点灯すると文字が反転するので非常に見づらい。
当然のことながらスクロールで情報を流すがスクロール速度は遅くてもどかしいほど。

左側面
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PCとの接続用端子。
MS7で不評?だった専用端子が汎用のミニUSBに変更された。

上面
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ヘッドホン端子とこちらもシーソー型ボリューム。
ボリュームには"-"側にぽっちがついていて、
あれ?これって逆じゃないか??

下面
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メモステとバッテリー挿入口。
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こういった作りがなんともいえずウォークマンらしく好きなところだ。
バッテリーは通常のガム型電池。

裏面
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左からディスプレイ表示変更、メニュー、メガバス、ホールド、ストラップ取付金具。

ディスプレイは押すごとにグループ名・曲名・スペアナ(レート)・曲番(時間)に切り替わる。
メニューはシーソー型の再生ボタンとのコンビネーションで設定変更を行うが使い辛い。

直感的な操作は無理だろう。

ウォークマンおなじみのメガバスはできれば使いたくないほどブーミーなサウンドになる。
メガバスボタン長押しでAVLSがONになる。

ホールドスイッチは滑り止め付のスライド式でこれだけは使いやすい。
右上にストラップ用金具がついているが実はこれがクセモノ・・・
その金具自体がウォークマンを傷つけてしまうことを後に知ることとなる。

サイズやデザインなど、細かな不満も次のモデルですぐに修正してくるところはさすがだ。
ただ肝心な操作性はまだ確立されておらず使い辛いという感想だ。

とはいえメディアが小さなメモステだけあってサイズ的には十分なレベルまでもってきたと思う。
シンプルなデザインは飽きもこなく、今使ってても恥ずかしさはないかもしれない。

この後発売されるメモリースティックDUO(半分サイズ)の登場により更なるダウンサイジングが可能となる。

サウンド面ではATRAC3の132,105,66kbpsに対応しており、132,105あたりを選択すればそこら辺のMP3程度には聴けた。
ただごく普通の音。
同じATRACでも熟成されたMDのほうが音がよく感じる。
しかし同じ圧縮音源でも2007年以降のウォークマンは本当によくなったと思う。

サウンドチューンはブーミーになりすぎる2段階のメガバスのみ。
すなわち、チューニングはできないに等しい。
せいぜい1段階で留めなければ不自然このうえない効きすぎの低音が頭をめぐることになる。
イヤホンによっては歪むと思われる。

そもそもサウンドチューンは自由度を持たせたものでなければならないと思う。
よって"イコライザ"はやはり欲しい。
せめてトーンコントロールくらいは。

イコライザは大雑把にいうと低音~高音の範囲をいくつかに分割しその周波数のレベルを変動させるもの。
具体的には低域ならドラムに迫力をもたせたり、中域ならボーカルを際立たせたり、高域ならシンバルを華やかにさせたりといった使い方をする。

ポータブルプレーヤは屋外使用ゆえ、周波数特性の厳しい小型イヤホンを使うことが多い。
最近なら高音質なカナル型イヤホンも多数存在する。

個々に癖のあるイヤホンの特性をプレーヤー側でフラットにできればどんなイヤホンでもとりあえずは聴けるレベルになる救済機能的な役割をはたすのもイコライザの使い方のひとつだ。

もちろん補正する必要のないほどの高級カナル型や屋内で使用するオーバーヘッド型であればただ好みの音質に近づける幅が広がるわけだからイコライザの存在はなお心強い。

特性をフラットにできたらあとはプラス自分の好みを味付けすればいい。
従ってプリセットされたイコライザは論外だ。
メーカー押し付けのプリセットほど使えなく無駄なものはない。
自分で作り上げる音こそがサウンドチューンであり、それが自分の"いい音"となる。

とにかく自由に音質を操ることの楽しさは知ってほしいと思う。

メモリオーディオの先駆けとして登場し技術力を見せつけたメモステウォークマン。

その早すぎた登場ゆえに時代に見捨てられたが今こそ最新の機能を搭載して復活してほしい気持ちもある。

実質ソニー初のメモリーウォークマン NW-MS7

1999年12月 MS(メモリースティック)を記録媒体とした"MSウォークマン"が発売された。

後の内蔵型フラッシュメモリータイプのウォークマンより半年ほど早い発売だった。

メモリースティックはソニーが開発したリムーバブルメモリ記録メディアだ。
ソニー製デジカメなどには多く採用され、2008年現在では16GBの容量まで拡大されている。
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本体に付属したのはわずか64MBのメモリースティックだった。
これはATRAC132kbps(MP3の128kbps相当)を使用してアルバム1枚を入れるのがやっとの容量。

もちろんメモステはリムーバブルなので複数持ってればカセットやMDのようには使える。
とはいえ、当時はそんなに複数所有できるほどメモステは安くなかったのだ。
安価なカセットテープやMDディスクとは事情が違ったということ。

よって音質を犠牲にしてでも低レートで記録し、1曲でも多くの曲を入れることが重要課題だった。

ちなみに当時、32MBメモステが約13,500円、64MBが約22,000円・・・

これを知ればいかにこれを使い続けることに無理があったかわかるだろう。

当時ポータブルの主流であったMDからあえて乗り換える理由はないに等しいともいえる。

とはいえソニーのウォークマンであることに違いはない。
新しいことにチャレンジすることもウォークマンのスピリットだった。

SONY NW-MS7
発売:1999年12月
価格:45,000円
イメージ 2

ソニーの独自音声圧縮規格のATRAC3に対応。
高価な64MBメモステが付属したのでその分を引けば本体は実質23,000円というところか。

本体はブルーを基調としたシルバーとのツートーンカラー。

しかし、なんとなくこの形は何かを連想させないか?

"電気シェーバー"だ。

通称 "ひげそりウォークマン" とも呼ばれた少し残念デザイン。

当時でも、なんでこうなっちゃうの?っと思ったものだ。

面白いのはデザインだけではない。
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本体のブルー部分にはオーロラフィルムが貼られており、見る角度によってレインボー色が見える仕組み。
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そういえばWM-EX2000(カセットウォークマン)のテープ窓も同じような加工がされていた。
MZ-E75(MDウォークマン)のマジョーラ塗装とはまた異なる。

サイズは、、
幅約37mm、高さ約96.3mm、奥行き約19.2mm、本体質量約65g
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実物を手にすると意外と小さい。

実際のシェーバーのイメージの先入観から小さいと感じてしまうのか。

本体右側面にあるジョグコントローラー。
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右手に持ち、親指で操作するが操作性は抜群。
左利きの人はどうだろうか?

上面にはボリュームとヘッドホン端子。ストラップホールもある。
ストラップホールは中央にないので首からさげたらやや傾く。
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裏面にはリセットボタン。
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リセットボタンは本体にソフトウェアがインストールされている証でもある。
例えば操作中にフリーズしたとか、本体のファームアップの時なんかに使うボタンだ。

ちなみにMS7は"Sonic Stage CP"でも動作したがたまに転送後にフリーズした。
うまく転送できなかったのかと仕方なくリセットボタンを押すとちゃんと転送できてる。
割とこの機種では使用頻度が高かったりするかも・・・

メモリはここから入れる。
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アダプターを使用すればメモリースティックDuoも使用可だ。

付属のアダプターを使って充電とPCとのUSB接続ができる。
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この頃はまだUSBバスパワーには対応していなかった。
ちなみに充電時間は3時間に対し、使用時間は4時間。
かなりわりに合わない。
使用頻度によっては毎日充電か。

メイン再生画面。
フルドットのLCDディスプレイでバックライトはグリーン。
3桁で曲情報が表示され、漢字表示にも対応。
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3桁目の曲名の横がATRACのレート状態。

132kbpsはMS7で再生できる最高音質レートだ。
あとはは66と105kbpsに対応する。

サウンドメニューは実に寂しい。
BASS1と2で2段階でブースト切り替え。
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MSタイプのウォークマンは結局7機種が発売された。
1999年に1号機、2003年に7号機。

それ以降、後継機種が発売されることはなかった。
フラッシュメモリーの低価格化に連動してメモステも現在では非常に安くなり大容量化している。
MSウォークマンは時代に翻弄された悲劇のウォークマンだったのだろうか。

大容量メモステが安くなった現在ならMSウォークマンは売れるだろうか?

ラインナップの充実のため、MSウォークマンの復活もあり?ないか。
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