さくの家電のーと

オーディオ、音楽、家電全般に関する備忘録ブログ

◆オーディオ記録メディア◆

カセットテープの劣化と対策

古いミュージックテープや昔自分で録音したカセットテープを聴いていると音が悪いなと思うものがたまに出てくる。
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それはもともとの録音が悪い場合を除き、再生環境ではなくカセットテープ自体に問題をかかえていることが多い。
もちろん再生環境は当時と同等またはそれ以上のコンディションであることが前提の話だ。
(カセット世代ならこの理屈はわかるだろう)

もし、これから新たにカセットテープを使おうという若い世代であれば、本来の音を録再するために最低限カセットデッキまたはプロフェッショナルと呼ばれたカセットウォークマンを使わなければその音を正確に評価することは難しい。
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なぜかと問われれば、それはアナログとはそういうものだからだ。

極論ではあるが、デジタルはある程度の再生環境であれば誰もが同じ音を聴くことができるが、アナログは良いシステムであればあるほど音がよくなる(本来の音を再現できる)からだ。

これくらい言っておかなければデジタル世代はカセットやレコードの音をしょぼいと思い込んでしまう。

アナログに関しては、
しょぼい音=自分の再生装置がしょぼい
のだと思ってほしい。

なので、カセットテープの音が悪いと思ったらまずは自分の再生環境を疑うところから始めよう。

もちろん音の悪さの原因切り分けのために、再生機器側(カセットデッキやラジカセ)の事前メンテは必須だ。
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ヘッドのクリーニング、消磁もやっているのにそれでも音が悪いならカセットテープ自体を疑うしかない。

不具合の症状によっては改善できる場合もある。

過去のライブラリを未だカセットで所有していたり、今でもあえてカセットへ録音してライブラリが増え続けているならなおさら、いつまでもいい音で聴くための最低限のカセットの扱い方を知っておくべきだろう。

それではカセットテープの音質を悪くするまたは悪いと感じるいくつかの要因を書き留めておこう。

ドロップアウト
ドロップアウトはテープの経年劣化による磁性体の剥がれ落ちにより、その部分を読み込んだ時に音が一瞬途切れたり、かすれた音になる現象。
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気にならないほどの一瞬の音の途切れからすぐに気づくような音の途切れとケースは様々。
オレの所有するカセットで音が悪いと感じる要因で一番多いのがこれだ。

ドロップアウトがもっとも発生しやすいのはテープの巻き始め(最初の1,2分くらい)が多い。
それはテープの先頭部分ほど外気の影響を受けやすいためだ。
新品の生テープを使用しても年数が経っていれば最初からこの症状が出ることもある。
これらを防ぐため、録音の開始は30秒~1分ほどテープを送るオーディオマニアもいるほどだ。

なお、これと似たような音の聴こえ方でテープをデッキに巻き込んでクシャクシャにしたテープ(ワカメという)を再生したときの音がある。
これは物理的にテープが破損しているので見ればすぐにわかるがドロップアウトは見た目では全くわからない。

また、テープを先頭まで巻きとらない状態で長期間放置した場合、その部分だけにドロップアウトが発生することもあるので聴き終わったら巻き取っておく(透明なリーダーテープまで)のは最低限やっておくべきことだ。
ドロップアウトは対処のしようがないが、予防としてはたまに再生または早巻きなどをして風を通すと発生を遅らせるくらいはできるかもしれない。


転写
テープの無音部分にその前後の音がかすかに聴こえる現象を転写という。
これは録音時の録音レベルが高いことで高確率で発生する。
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例えば2曲目と3曲目の無音部分に3曲目最初の音がかすかに聴こえるという感じ。
CDなどのデジタルメディアでは曲間は実質存在しないのでアナログならではの現象だ。

これは長期保存のカセットによくあるが、録音したてでも録音時のレベルが高すぎると比較的早くに転写する場合もある。
(理屈は違うがレコードでも曲間に音が聴こえることがある)
自分で録音したものなら録り直せばいいが、これは市販のミュージックテープでも発生するのでどうしようもない。
ドロップアウトもそうだが、スピーカー出力では確認できないほど小さい音なのでヘッドホンで聴かない限り気が付かない場合が多い。
自分のカセットにはそんな現象はないと思っていてもヘッドホンで聴けば発生していたなんてことはよくある。

対策としては転写部分を再度無音で録音して上書きすることもできるが、危険なのでまぁやめた方がいい。
(テープカウンターを見ながらやったことはあるが失敗すると悲惨)
しかし、これから自分で録音するのなら、S/Nを稼ぐために調子にのって録音レベルを上げすぎないことくらいだ。
あとはデジタル化した後、無音部分をカットするしかない。


伸び
再生していてテンポが遅いと感じたらテープが物理的に伸びていることも疑うべきだろう。
ただし、これは再生機器側が原因の場合もあるため、他のテープも再生して切り分けたほうがよい。
主な原因は高温となる場所(かつては車内が多かった)での長期間放置。
テープはフィルムなので当然熱に弱く、そのような環境下に置くだけで徐々に伸びていく。
よほど過酷な環境でない限りはそうそう伸びないが、伸びてしまったらもう元に戻すことはできない。

あとは巻き取らず放置するとその部分だけが伸びたり、巻き弛みから起因することもある。
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あえての対策はピッチコントロール付きのデッキで再生すれば調整は可能だ。
(ただし均一に伸びている場合)
大切な録音ならピッチ調整してダビングし直したほうがいいだろう。


カビ、ほこりの付着
得体の知れない中古のミュージックテープを再生していてもっとも悩まされるのがこれだ。
適切な環境で保管していればそうそうカビやホコリがつくことはないが保管状態が悪いとテープ自体にカビが発生したり、テープから剥がれ落ちた磁性紛がカセットデッキのヘッドに付着して音を悪くしてしまうことがある。
これは外的要因なので適切な処置さえすれば改善する可能性はある。

症状としては高音がこもったような音になる、または徐々に音がこもって高音が聴こえなくなる。
テープ自体は一見しても汚れているようには見えない。
しかし再生していくと最初はクリアに聴こえていたのに徐々に高音がこもっていき、ひどい時は音が聴こえなくなることもある。
このようなカセットは1分でも再生するとデッキの再生ヘッドに汚れが付着する。
主に外気の影響を受けやすいテープの最初の方が汚れている場合が多い。
軽度であれば1度再生することで次回は改善するが、それはデッキのヘッドに汚れをなすりつけながら汚れをとっているわけなので、すぐにヘッドをクリーニングしなければならない。

症状を確認したら速やかにデッキ側はクリーニングすればよいが、テープの方はとりあえず早巻きを繰り返すか、それでダメならテープを直接クリーニングする。
クリーニング方法はテープを引き出して水気を切った脱脂綿でテープを軽く挟んで拭いていく。
鉛筆やマッキーを使ってテープを送りながら巻き取れば早く楽にできる。
テープを切らないようゆっくり優しくやるのがポイント。
どうせ音がまともに聴けない劣悪なテープなので捨てるつもりならやってみる、それで改善すれば儲けものと思えばいい。
あまり勧められないが捨てるよりましだろう。
驚くほど音は復活する。
通常ならこれだけで汚れはほとんど落ちるが改善しない場合は再生環境も疑ったほうがよいだろう。
例えば、ドルビーNRの有無、リバースデッキであれば正逆方向のアジマスずれがないかなど。


なお、カセットテープはA面B面とあるが、これは一本のテープの幅を半分ずつ使用して録音するため、これまで挙げた劣化による症状はA面B面の同じ個所で現れることが多い。
(ない場合もある)
例えばテープA面を再生して1分後の部分にドロップアウトが確認できた場合、テープB面の最後から1分の部分にもドロップアウトが発生するということはよくある。


カセットのトラブルは未然に防げる部分もある。

録音時の注意点

転写を抑えるためには録音レベルを上げすぎないこと。
とはいえ、適正な録音レベルでも転写が起きることもあるが・・・

再生時の注意点
使用頻度の低い再生機器の場合、まずは不要なカセットを再生してテープを巻き込むなどしないかしばらく様子を見る。
再生音が遅い、回転が止まりそうと思ったら危険信号、テープを巻き込む可能性大。
再生機器のヘッド周りはクリーニングし、高音がこもってきたらすぐに再生をやめてデッキのヘッドを確認。
再生機器を再度クリーニングし、音がおかしいテープは再生をやめるかクリーニングする。


最後に保管方法について。

カセットの劣化を遅らせるための最低限の注意点
オレの所有するカセットはほとんどが未だまともに聴ける。
これはつまり保管方法がそれほど間違っていなかったということだろう。
(録音済みのほとんどのカセットが30年以上経過している)
なのでどうやって保管していたかがそのままの答えになるんだろう。

別に特別なことは何もやっていない。
・テープはどちらかに完全に巻き取っておく
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 →テープの部分伸びの防止

・カセットテープは付属のケースに入れる
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 →外気、ホコリの混入防止

・ケースに入れたカセットは更にカセットラック(何でもよい)またはダンボールに入れる
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 →2重で外気、ホコリの混入防止

・保管場所はクローゼットの中とかでなく普通に部屋のどこか直射日光が当たらないところ
 →奥にしまいすぎない、ある程度の風通しも必要

・部屋の温度は冬は10度前後から夏は30度前後なら季節まかせでもよい
 →氷点下とか40度以上になると厳しいかも

・湿度については特別な処置はやっていない
 →ケース+ラックに入れることで湿度の影響は少なくなると思われる

・スピーカー等磁気の影響を受けそうな場所から離れたところに保管
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 →カセットは磁気テープなので最悪録音した音が消えてしまうことも

・たま~に(1年に1回くらい)思い出しようにカセットを取り出して眺める
 →これが効いてたかもしれない、整理するイメージ

つまりカセットテープ世代なら現役で使っていた頃の保管方法でよい。
レコードのジャケットが日焼けしないようカビが発生しないようどうやって保管していたか思い出せばいいだけ。


カセット世代はともかく、カセットテープに初めて触れる若い世代は物理メディア(特にアナログ)の正しい扱いを知った上でいつまでも大切に聴いてもらいたい。

SONY MD最高峰 MD2000

1980年代 カセットテープのブランクメディア3強といえば、SONY・maxell・TDKだ。
カセットの高音質戦争は熾烈を極め、各社フラッグシップとなる自信のカセットを発売した。

月日は流れ、1990年代。

録音メディアがカセットからMDに移行してからも、攻防は静かに続いていた。

TDKはMD版MA-Rともいえる「XA-PRO」を発売。
MD版MA-R XA-PRO

これに対抗できるのはやはり「MD2000」以外にないだろう。
しかしここでもTDKに先を越され、XA-PROに遅れること2年。

オレがこれを初めて見たのは、ソニーのメタルテープである最終型「Metael・ES」を大量買いしに店に行った2000年初頭だった。


「MD2000」は型名通り2000年の発売だが、店頭で見た時はとにかく度肝を抜かれた。
(まずMA-RやSuper Metal Masterよりはるかに高い)

さすがにブランクMD1枚に2,800円はないだろう。
(そもそも買いに行ったMetal・ESは1本100~200円くらいだったのでなおさら)

しかしコレクションとして1、2枚は持っておこうと思いつつも結局は買い逃し、いつの間にやら消えていた。
(後に手に入れることになるがオレはこのパターンが多い)

その頃はむしろ風前の灯だったカセットテープ(特にメタル)への危機感が募っており、まだ現役バリバリと思われたMDは二の次だったのだ。

オレは2000年頃はまだMDを普通に使っており、それから数年後にはMDが衰退するとはまだ想像できなかったからだ。

とにかくそんなMDの短かな歴史を語る上で外せないのが「MD2000」なのだ。

それだけのインパクトをもったソニーMDフラッグシップモデル「MD2000」とは一体なんだったのか、細かく見ていこう。


SONY MD2000
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型名:MDW74Z 
発売日:2000年7月10日
価格:2,800円

ラインナップ:74分のみ
その他:デュアル磁性層「ハイパープレシジョンディスク」、マグネシウム合金アッパーシェル「エクストラソリッドカートリッジ」

パッケージ表
XA PROが未開封状態では中身が見えなかったのに対し、MD2000は見せるデザイン。
おそらく大胆なデザインのディスクと1枚毎に刻印されたシリアル番号を見せるためだろう。


パッケージ裏
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解説はディスクとカートリッジの名称が書かれているだけだ。


ケース
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ミュージックMDのケースと形状は同じ。
ただし、MD2000は蓋(リッド)がスモーク仕上げで、ボトムトレイが黒色だ。
(TDK XA PROはミュージックMDのケースと同一のものを使用していた)
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上:MD2000 下:ミュージックMD

これは同社のプロ用ケースと同様のものだ。
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ただしケース下には「MD2000」の刻印もあり、完全オリジナルケースというプレミアム感を出している。


インデックス
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背ラベル用のインデックスはケースに収納状態でもディスク全容が見えるように小さくカットされている。
XA PROは曲目も書けるようケースの半分を占めるインデックスだったのでMD2000はそれだけのスペースはないということになる。
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もっともMDはタイトル・曲名がディスクに記録できるので必要ないといえば必要ない。


ラベル
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カートリッジに貼るラベルは本体と同色系シルバーのものが添付されている。

貼り付け位置はカートリッジも凹みがあるこの部分のみ。
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本体カートリッジ表
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MD2000はカセットの時と同じくTDKより後出しで発売された。
ただしデザインの発想は全く異なる。
XA PROもそうだったが、自社カセットのMetal Masterのデザインを踏襲しているようだ。
カートリッジの素材はいずれも制振性を考慮したものであることは変わらず、アプローチの違いというところ。
上側のみ高剛性のマグネシウム合金ということだが裏面との素材の違いはほとんどわからない。
品名などはシェルに直接型取りされているところが渋い。
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シャッター部に記録時間(74)とシリアルナンバー(6桁)が刻印される。
(本記事に掲載のものは全て下3桁を消している)
この刻印こそソニーの自信の象徴である。
指定のラベル貼り付けエリアは非常に小さく、タイトル程度しか書けないだろう。
これもデザインを生かすためと思う。
ディスクは全く見えないが、同社従来ディスクより磁界感度特性・エラーレート等の性能は大幅に向上しいるとのことだ。


本体カートリッジ裏
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下側のシェルはポリカーボネート樹脂を使用しているため、カートリッジはハイブリッド構造ということになる。
この素材の違いがデッキ・外部音圧からの振動を抑えるとのことだ。
上下シェルは、5つのねじでホールドされている。
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ねじの色が金色なのは芸が細かい。
ちなみにXA PROは4点締めだった。

物理特性、光学特性ともに同社汎用MDとは全く異なる新技術が投入されている。
確かに細部の作りを見る限りXA PROよりもお金がかかってるかなと思われる部分もある。
それらが価格に反映されているということはわかったが実際の音にも反映されていなければまるで意味がない。
果たして価格に見合うだけの音の違いがあるのか、比較試聴もいずれやってみたい。


あとがき
MD衰退の一番の原因となったのは、アップルのiPod(初代ハードディスクタイプ、2001年)の台頭である。

ソニーはそれよりも前にメモリースティックによるウォークマンを発売していたにもかかわらず、アップルの綿密な戦略には到底かなわなかったのだ。
実質ソニー初のメモリーウォークマン NW-MS7

それはオーディオの分野でオーディオメーカーがパソコンメーカーに初めて負けた瞬間だった。

そもそもメモリータイプのDAPはメモリースティック自体がまだ高価で時代が追いついていなかったからだ。

後にウォークマンもハードディスク、内蔵メモリータイプへと形を変えていくことになる。
フラッシュメモリタイプ1号機 NW-E3
初代ハードディスクウォークマン NW-HD1

そういう意味では最後の物理記録メディアとなったのがミニディスクだ。
思えばMDはカセットウォークマンよりもよく使った。

MDウォークマンは今も所有しており、当時味気ないと思った圧縮デジタルの音も今となっては愛おしいほどだ。
物理メディアに記録するという作法自体がすでに遠い昔のようにさえ感じる。
(実際遠い昔だが)

MDは圧縮音源とはいえ、デジタル記録されるのだからどんなMDを使おうが大して変わりないはずだ。

しかし、MD2000が存在する以上はそれは違うということを信じたい。

オーディオは「オカルト」であるとよく言われる。

オレは実際オカルトが大好きだ。

オカルトでも結構じゃないか。

シビアであり曖昧さをもはらむオーディオの世界にはオカルトなことはそこら中に転がっている。

そのひとつがMD2000ともいえないだろうか。
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脅威の技術力 SONY NTC(デジタルマイクロカセットテープ)

1992年 ソニーがとんでもないものを発売した。

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デジタルマイクロカセットテープ NTC(ノントラッキングカセット)である。

当時のことはよく覚えている。

世はアナログからデジタル一辺倒になりつつあった。
デジタル録音できるDATはすでに発売済み、カセットの代替となったMD・DCCが後に控えた頃だ。

そんなデジタル録音の黎明期ともいえる時代、サイズこそ目立たないが話題性抜群だったのがこのデジタルマイクロカセットだ。

この名の通り、これは旧来のマイクロカセットの次世代版ともいえる超ミニサイズの録音メディア。
そもそもマイクロカセット自体がカセットテープほど普及はしていなかっただろうが、うちにはオヤジが買ったナショナルのマイクロカセットレコーダーがあり、何の用途だったのかわからないがオレにはいいおもちゃになった。
(たぶんカラオケの練習用か?)

カセットテープの約半分とコンパクトである分、当然音質も落ちた。
しかし小さいことはそれだけで可能性が広がる。
実際どうなのか知らないが報道用途としてインタビュー等の録音には重宝するサイズ感だった。

うちにあったのはラジオ付きのポータブルマイクロカセットレコーダーだった。
オヤジが使っていないようだったので譲り受けたオレはオールナイトニッポンの録音によく使っていた。
(あとは遊びで自分の声とか)
つまりそれくらいなら許せる音質ということだ。
マイクロカセットは音が悪かったのだ。
(カセットに比べれば)

しかしカセット以上に便利な面もあったので割と慣れ親しんだメディアだった。

月日は流れ1990年代初頭。
オレも録音という分野においても徐々にデジタルに移行していた頃だ。
すでにDATでデジタルテープにはなじみがあったにも関わらず、デジタルマイクロカセットには驚きを隠せなかった。


SONY NTC-60/90/120
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規格概要
寸法:縦21mm×横30mm×厚さ5mm
重さ:約2g(うちのスケールだとコンマが測れない)
テープ幅:2.5mm
録音時間:60~120分
チャンネル数:2chステレオ
記録音声:32kHz12bit(ADPCM)
周波数帯域:30~15,000Hz

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何しろ切手大のテープなのでケースだけは大きく作られている。

取り出し方はケースをスライドさせる。
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レギュラーサイズのメモリースティックを思いだす。

ケース裏面は滑り止めがあり、片手でも簡単にスライドできるよう配慮されている。
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手に持つと小さくても意外と持ちにくくない。
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ケース内の付属品。
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上からラベルシール、左下インデックス、右下取説。
ラベルシールの数字は①がテープ前面用、②が底面用、③がインデックス用。
(こんな小さいとこに書けないだろう)
インデックスはケースに入れた状態でのカセットの見出し用だ。

カセットの左上に赤い点があるが、実はこれが誤消去防止孔だ。
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上の写真のように赤い状態で録音可。

シャープペンシルの先等でここを押すことで録音できなくなる。
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再び録音したい時はB面側から押し返すだけ。
(下の写真はB面側)
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テープ保護用のシャッターは簡単にずらせる。
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よく見るとテープ中央部が左右の端よりたわんでいるのがわかる。
これだけ細く薄ければそりゃ仕方ない。
大丈夫か?と思うが、レコーダーにセットし、ヘッドが密着すれば問題ない。

テープ幅はわずか2.5mm。
この幅にA面B面の計4chの音が収められるのだからすごい。
(この部分だけ見ればDCCと同じといえる)

それにしても今見ても驚きが隠せないサイズ感だ。
またもやソニーの技術力を見せつけたひとつの形であるが、これも普及することなく幻の規格となったのだ。
(そういう意味では悲運の規格シリーズ第2弾というところか)

そしてやはり気になるのは音。
これだけ小さく、マイクロカセットの後釜だと思えば期待はできない。
そもそも音楽用として開発されたものでもない。

この小さなカセットからどんな音が出るのか知るものは少ないだろう。

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されどデジタルだ。
スペックを見ればどんな音なのか想像できる人もいると思う。

また別の機会で録音した音を聴くことにしよう。

悲運の規格 DCC Panasonic RT-Dシリーズ DEGITAL ZETAS

オーディオ用記録メディアはこれまでに数多く世に出ては消えていった。

そして2020年現在に至ってはすでに記録媒体としてのメディアは不要な時代となった。

オレも長くオーディオを趣味としてきたのでレコードとカセットテープ以降のオーディオ用記録メディアは全て使ってきた。
(SONYのNTも)

中でもDAT(デジタルオーディオテープ)は一般には認知度が低いが、それ以上に認知度が低いのはやはりDCC(デジタルコンパクトカセット)だろう。

DCCは1991年に発表され、1992年に商品化された。

当時のことはよく覚えている。

ことの発端はカセットテープの代替となるメディアが強く待たれていたことにある。

それまでレコードやCDの録音先メディアはカセットテープの一択だっただろう。

そこへまず登場したのがDAT(デジタルオーディオテープ)である。
初代ソニーデジタルオーディオテープ DT-46R

DATは発売当初からそのクオリティの高さにより著作権の壁に阻まれ、本来の性能を発揮できるだけの製品が発売できなかったという経緯がある。
つまりDATはCD音質またはそれ以上で録音できたので、実質劣化なしでデジタルコピーできることが仇となったのだ。

やがてSCMS(シリアルコピーマネージメントシステム)という著作権保護技術が開発され、1世代に限りデジタルコピー(一回だけCDをデジタルコピー)ができるという制約付きではあるが著作権の問題をクリアした。
SCMS搭載機こそが本来のDATの性能を発揮できたわけだが、時すでに遅し?
結果的にDATが普及することはなかった。

そもそもデジタルコピーができないのなら意味がないとオレは発売からしばらくDATを静観していたが、そのころになってようやくDAT(SONY DTC-77ES)を手に入れ、CDからのダビングをカセットテープからDATへと移行したのだ。
(現在の愛機はSONY DTC-2000ES)

それから間もなくして発表されたのがDCCとMDである。

DATは高価で使い勝手もいいとは言えなかったので結局はオーディオマニアのみが使用するオタクメディアとして終わったのだが、DCCとMDは完全に狙いが違っていた。

両者とも最初から著作権問題を解決しており、ポータブル用途を意識してかDATよりは使い勝手がよさそうだった。

では、すでにDATという高音質記録メディアがある中で、DCCとMDの立ち位置はどうだったかということだ。

まず疑問に思うのが、

「DATはカセットの代替ではなかったのか?」

ということだ。

答えは「No」だろう。

DATは十分カセットの代わりになり得たが、そもそもの狙いはCDを劣化なしに録音することだった。
CDを丸コピするならデジタル録音は必須であったが、オーディオマニアならともかく一般の音楽ファンはそこまでのクオリティを求めていなかったことは明白だった。
この時点でCDクオリティのデジタル録音は民生用としてはオーバークオリティであり、音楽業界においてもコンシューマーにおいても無条件に歓迎される風潮ではなかったのだ。

さらにこの頃になると、カセットテープでも十分高音質で録音できるほど熟成されていたので、それよりさらに高音質ということになるとそれはもう十分オーディオマニアの領域といえた。

高性能ゆえに値段はいつまでたっても安くならない。
安くならないから売れない。
そんな負のスパイラルに陥っていたことは当時身をもって感じていた。

DATは早々にプロの現場やマニア用の録音機器となってしまっていたのだ。

よってDATが登場してからも、一般ではカセットテープの方が多く使われていたのは言うまでもない。

そんな背景があった頃に発売された、DCCとMDはわかりやすく言えば、音質に妥協したDATの廉価版という位置づけになるだろう。

オレはこの時、初めて音楽を圧縮するという概念を知ることになった。

DATはCDの音を無圧縮でコピーするのに対し、DCCとMDはデータを圧縮したり間引いたりして、もとの音源より劣化したコピーを作ることを選択した。

つまりDATの失敗を見れば、カセットテープより使い勝手がよく、音はそれと同等以上であればそれだけでよかったのだ。

しかしこの考え方は、すでにDATで高音質録音を経験していたオーディオマニアには到底受け入れられるものではなかったが、気軽に外に持ち出すための手段と割り切りさえすればカセットテープ以上の魅力があり、DAT在りしであればマニアであっても所有したくなるだけの価値があったのだ。

さて、DATはもともと同じ土俵ではなかったとなると、次はDCCとMDのどちらを選ぶかということになる。

どちらも今度こそカセットテープの代替をターゲットにした大本命だ。

DCCの開発にあたり、開発元であるオランダのフィリップス社はヨーロッパ地域において事前にアンケートを実施した。

その結果は、
・サイズは現行のカセットテープで不満はない
・録音時間はカセットテープ相当でよい
・従来のカセットテープも使えると嬉しい

これを元に開発されたのがDCCだったのだ。

対するMDはソニーが開発したが、カセットとはなんの互換性も接点もない全く新しいディスクメディアを選んだ。
とはいえカセットの代替になるという目標はDCCと同じである。

フィリップス社のアンケート結果を真に受けるなら、従来のカセットテープも再生できるDCCのほうがだんぜん有利に思える。
DCC、MDどちらを選んでも初期投資は必要とはいえ、DCCは世界中に普及したカセットテープが再生のみだが可能なので無駄が少なく、カセットテープの正統な上位互換機ということにもなる。
(わかりやすく言うなら最新のプレステで旧プレステのソフトもプレイできるようなものだ)

対してMDは録音にCDのようなディスクを使用する。
全くの未知のメディアだし、何の後ろ盾もなくかなりの冒険になってしまう。

では、当時のオレはどうしたかというと、

迷わず選んだのは「MD」である。

理由は簡単だ。

すでにテープメディアには辟易としていたからだ。

そもそもオレはカセット→DATと順当にグレードアップしてきて、ここにきてDATより音が悪いテープメディアであるDCCを選ぶ理由が見つからなかったこともある。
ディスクに録音できるMDは革新的で新しく、とても魅力的に見えたのだ。

カセットテープやDATはテープメディアであるがゆえ、曲を飛ばすには早送りや巻き戻しといった動作が必然となる。
その際、曲選択時の待ち時間が発生するしその間のバッテリー消費も無駄だ。
またテープは機構も複雑で、テープ自体の物理的強度も低い。
これらはテープメディアの弱点であるが、それは同じくテープメディアであるDCCも同じである。

その点、MDはディスクであるがゆえ、CDと同様ランダムアクセス(選曲が早い)可能だ。
また、CDとは異なり繊細なディスクはカートリッジに収められている点も使い勝手のよさを予感させるものだった。

だからオレの中ではDCCかMDかという迷いは最初からなく、どちらか買うならMDを選ぶつもりだったのだ。
たとえMDがDCCに敗北したとしてもオーディオマニアであるオレにはDATの時と同様関係ない。
(つまりDCCも使えばいいだけの話だ)

結局、日本市場においては、オレ個人の選択と同様、MDのほうが普及することとなった。
(ヨーロッパと違い、新しい家電が好きな日本人気質というところか)

過去にはVHS対ベータ、LD対VHD、SACD対DVDオーディオなどの規格競争がたびたびあったが、この勝敗の決着はとにかく早かった。

それは今日の日本で「MDは知っているがDCCは知らない」という声が圧倒的に多いことが物語っている。
(そもそも日本では勝負にもならなかったのかもしれないが)

それだけDCCは多くの人に認知される前に日本では終わっていたのだ。
(個人的にはテープメディアを選択した時点でダメだと思うが)

もちろん海外では必ずしも日本と同じではないだろうが、少なくとも日本人はMDをカセットの代替として選択したのだ。
そもそも海外では逆にMDの認知度は低く、フィリップスのお膝元のヨーロッパではDCCが強かったのだろう。
(DCCが普及したかは別として)

しかし、オレもDCCがそんな早々に消えるとまでは予想していなかった。
ある程度の競争はあるだろうとみており、当時は価格がこなれてくればDCCデッキの購入も検討していた。
(使うかどうかは別として、オーディオマニアならやはりすべてのメディアの音を聴いてみたいという興味から)

その後オレは、数多くのソニーのMDデッキやMDウォークマンを使っていくことになるが、DCCに関しては結局リアルタイムで手を出すことなく終わってしまったのだ。

しかし、月日が経ってもDCCのことを忘れることはなかった。

なぜなら、当時オーディオフェア(確か東京・池袋の方)でDCCテープを無料で配布していたものをずっと大切に持っていたからだ。

その聴けないDCCテープを時々眺めては、DCCはどんな音だったのだろう?
と、DCCの音を知らないというのがどこか心の奥に引っ掛かっていたのだ。

月日は流れ、今ではDCCデッキを所有し、たまに聴く程度であるがそのポテンシャルに今更驚くばかりだ。

音質についてはここでは言及しないが、ひとつだけ言うならDCCとMDを同じ圧縮音源というくくりでみているのならそれは大きな間違いである。

いずれMDとの音質比較をやるつもりだ。

それでは掲題のDCCテープを見ていこう。

Panasonic RT-Dシリーズ DEGITAL ZETAS(デジタルジータス)

パッケージ表
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サイズはカセットテープのスリムケースとほぼ同じだ。

パッケージ裏
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パッケージ裏にワンショットケースなどとケースからの取り出し方法が紹介されているが、いまだこの取り出し方がオレにはできない。

テープ本体表
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カセット自体は、当然だがアナログカセットのサイズを守りつつもずいぶん様相が異なる。
オレは録音メディアのなかでは実はDCCこそが一番カッコいいと思う。

テープ本体裏
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アナログカセットのような表裏対称デザインではなく、ビデオテープやDAT然とした佇まいだ。
DCCデッキへセットする時は、おもて面を上にするよう向きが決まっている。

カセット自体はA面B面を全く意識させないデザインであるが、実際のテープにはちゃんとA面B面が存在する。
装着方向が決まっているのにA面B面があるということは、デッキはリバースヘッドが標準であるということだ。

スライドシャッター内
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金属製のシャッターをスライドさせると、テープ面が露出する。
(DATのようなシャッターのロック機構はない)
透明なリーダーテープがあるのはアナログカセット同様。
DATのようにテープを引き出してローリングヘッドに巻き付けるわけでなく、固定ヘッドをテープに押し付けるのでアナログカセット同様テープバッドを装備する。

そういえば、かつてDATの開発時にR-DAT(回転式ヘッド)とS-DAT(固定式ヘッド)のどちらにするか、という協議が行われ、DATはR-DATを採用したという話を思い出した。
S-DATは幻となったのかと思っていたが、よくよく考えるとこのDCCはS-DATだ。
DCCの商品化によりS-DAT方式の機器が世に出たのだと思うととても感慨深い。

DAT開発段階から候補となっていたS-DAT方式だが、同じデジタル記録のテープとはいえ、製品化された両者を比べるのは酷だ。
DATはCDを丸コピできる性能が求められた。
S-DAT方式ではそれを実現することが難しかったのでR-DAT方式を採用したのだ。
対してDCCはアナログカセットテープの代替が目的なので音質への敷居は低い。

それぞれの目的に合致した方式を合理的に採用したというだけの話である。

CDを丸コピとなると、R-DAT方式のほうが音質を担保するには楽な選択だ。
DATのテープ速度はわずか8.15mm/秒であるが、高速回転するロータリーヘッドを採用することで相対速度は約3m/秒にまで及ぶ。(理論値)
これをS-DATつまり固定ヘッドで実現するには相当のテープ速度が必要となるので無理だ。

しかし、DCCのテープ速度はアナログカセットと同様4.76cm/秒だ。
信号記録に8トラックを備えているとはいえ、その情報量はDAT(48kHz・16bit)の1/4程度ということだ。
アナログカセットの互換性に固執したがゆえに大きな制約を背負いこんだが、アナログカセットの音質を担保するには十分だろう。

テープ長判別孔
DSC00883
カセットテープはポジション(メタル、ハイ、ノーマル)の検出孔があったが、DCCはデジタルゆえにポジションが存在しない代わりにテープ長の判別孔がある。

テープ長の判別方法
は穴がふさがった部分
※Uは未定義
Hole 45 60 75 90 105 120 U
3


4


5



ホール番号は規定の数値なので気にする必要はない。
(別に1,2,3としてもよかったのだが当時の資料はこうなっている)

この表に基づくと上のテープはホール3だけ穴が開いてないので60分ということになる。

つまり当初予定のテープ長は表のようなラインナップが考えられていたということにもなる。
また、さらなるテープラインナップの増加やその他未知の情報にも対応できるよう、この逆サイドのホールは未使用である。

誤消去防止孔
DSC00885

カセットテープ同様、誤消去防止(デッキの録音ボタンが入らない)の機能もある。
白いパーツをボールペン等でずらすことで機能が働く。

録音可
DSC00886
これが録音可能の状態。

録音不可
DSC00887
白い部分を上にスライドすることで録音不可となる。
カセットテープとは逆だ。
ちなみにミュージックDCCソフトはここが最初からふさがっている。
カセットテープはツメを折り取り、DATやMDはスライド式だった。

ラベル用シール
DSC00889
DCCの装飾に使うラベル類は添付されている。

DCCの装飾例はミュージックDCCソフトを見れば一目瞭然だ。
DSC00894
左:ミュージックDCC(スティング/ベスト)、右:ZETAS

上面はミュージックDCCのように全面を使用することもできる。
(テープ窓が見えなくなってもいいなら)
ただ、DCCといえどA/B面が存在するので、テープが見えないといろいろ不便を感じるのでテープ窓をふさぐのはやめたほうがよい。
付属のラベルもテープ窓を隠すサイズではない。
アナログカセットのようにハブ穴がない分、情報の書き込み範囲が表に広くとれるのが利点だ。

DSC00896
左:ミュージックDCC(スティング/ベスト)、右:ZETAS
オレは裏面までは使う必要がないと思うが・・・

DSC00895
:ミュージックDCC(スティング/ベスト)、下:ZETAS

この側面はカセットテープでは使えない領域だった。

しかし、DCCではむしろこのエリアへの書き込みは必須となる。
DSC00880
なぜならケースの構造上、インデックスカードが側面まで使えないのでテープ本体側面のラベルがその役割を果たすからだ。
(Panasonic ZETASのカセットケースの場合だが)

ケース表面とインデックスカード
DSC00891

ケース裏面とインデックスカード
DSC00892
裏面は従来のカセットテープと同様の使い方ができる。


さて、DCCを振り返ってみたが、MD勢に押されてその役割は静かに幕を閉じたということなのだ。

結局カセットテープの代替メディアとしての戦いの軍配はMDにあがったのだが、ではそのMDは本当にカセットテープにとって代わることができたのか?

それはMD世代なら答えはわかるだろう。

確かにMDはある一定の期間、カセットテープの代わりを十分に果たした。

しかし、そのMDもまた時代の波にのまれ、HDDやメモリーにとって代わられたのだ。

そしてかつてMDにその座を奪われたカセットテープは2020年現代も生き残っており、さらには見直されはじめているというのだからなんとも皮肉な話だ。

そういう意味ではMDもまた、悲運の規格といってもいいのかもしれない。

DSC00893


あとがき
しかし、このDCC規格には残念ながら録音メディアとしては致命的な欠点がある。
カセット録音経験者ならきっと疑問を持つはずだ。
(ヒントはA面B面)
それはまた別の機会で触れることにしよう。

日本未発売 TDK SA-XG その1

1980年代のTDKのカセットテープは把握していたはずだったが、さすがに海外向けの日本製カセットテープまではその興味が及ばなかった。

しかしある時ネットで見たことがないTDKのカセットを発見し、それ以来ずーっと気になっていた。

DSC06096

それはSA-XGといい、海外のみで発売された日本国内未発売のカセットテープだった。

型名からその位置づけは日本のSA-Xの上位にあたるものであり、同世代メタルのMA-XG同様にハイポジの最高グレードだろうということは容易に想像できた。

とにかく、これだけは欲しいと思わせた一品だ。

TDK SA-XG
DSC06091

発売年:1985年頃
発売元:TDKエレクトロニクスコーポレーション(ニューヨーク州 ポートワシントン)
ポジション:HIGH
ラインナップ:60分、90分
備考:日本国内未発売

海外ではプロフェッショナルリファレンスシリーズの一つとして売られていたようだ。
DSC06095

このシリーズに属するのは以下の通り。
・ノーマル:AD-X
・ハイポジ:SA-XG、SA-X
・メタル:MA-XG、MA-X
全て日本の型名と同様だがこの世代にSA-XGだけがなかったことがこれでわかる。

DSC06092

パッケージデザインは日本の同年代のものとは異なるが、書体や大まかなデザインは同じだ。

ハーフ構造は見た目だけならMA-XGと同じに見える。
MA-XGは強化プラスチックでアルミダイキャストフレームをサンドイッチし、テープガイド部分がプラスチック製だった。
フレームの色はMA-XGよりも濃い。

TDK MA-Rデザインの最終形 MA-XG


DSC06093

テープについては日本に存在しないカセットのテープを独自開発するとは考えにくいのでおそらくはSA-Xと同等ではないかと推測する。

カセット本体は開封してみないと詳細がわからないが、カセット本体の印刷はMA-XGとは全く異なるレイアウトのようだ。

ようやく手に入れたのが今から3年ほど前になるか。

なぜこのカセットが欲しいと思わせたか。

それはTDKメタルのMA-R・MA-XGと同じ流れをくむデザインだからだ。
MA-Rは日本が誇る最高のメタルテープであるのは揺るぎない事実なので、当然その後継やシリーズも同様の価値があるというわけだ。

当時TDKのハイポジ最高峰は日本ではSA-X(またはHXという説も)だったのでまさか海外でSAシリーズのMA-XG版が存在するとは思いもしなかった。

ソニーのメタルマスター(メタル)とUXマスター(ハイポジ)のような関係のコンセプトがTDKにも海外ではあるが存在したということは驚きである。

なぜこれを日本で発売しなかったのか理由はわからない。

次回は開封して詳細をさらに検証したいが、もったいないのでいつ開封するかわからない。
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